コパ・デル・レイの試合では、特に異なるカテゴリーのチームが対戦する際、しばしば微笑ましい光景が見られます。例えば選手同士のユニフォーム交換ですが、格下の選手たちがスター選手のユニフォームを欲しがるのが通例です。今回、2ゴールを決めてアトレティコの勝利を決定づけたグリーズマンも交換を行いましたが、それは自分自身のためではなく、息子のアマロ君のためでした。
試合終了後、フランス人のグリーズマンは、試合中に目にしていた横断幕を探してゴール裏の一角に近づきました。そこには「グリーズマン、アマロのために僕のユニフォームと交換してくれませんか」と書かれたプラカードを掲げた、バレアレスのサポーターである少年がいました。グリーズマンはそれを求め、「君のをちょうだい」と声をかけました。少年はポケットからユニフォームを取り出して手渡し、その代わりに、エスタディ・バレアルで2ゴールを決めたグリーズマンのユニフォームを受け取りました。
アマロ君は、この「アトレティ」同士によるコパの対戦の、彼だけの特別な思い出を手に入れることになります。実際、地元のファンは自チームを応援する際に「フォルサ・アトレティック(行け、アトレティック)」と唱和します。今週水曜日、その声は「91年のコパ王者」の前で響き渡りました。これは、アトレティコ・マドリーがバレアレスの隣のライバルであるマジョルカを破って優勝した決勝戦を明確に意識したものです。

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