アトレティコ・マドリーでは、冬の移籍市場開幕まで残り15日となり、噂が一段と加熱しています。ここ数か月、繰り返し取り沙汰されてきた話題のひとつが、ジャコモ・ラスパドーリのセリエA復帰の可能性です。
イタリア人FWのスペインでの挑戦は、突然かつ予想外の形で終わりを迎えるかもしれません。その背景にあるのが、元ナポリ選手であるラスパドーリの出場時間の少なさです。直近3試合では、アスレティック・ビルバオ戦での18分間の出場にとどまり、PSV戦とバレンシア戦ではピッチに立つことすらありませんでした。
最後に先発出場したのは9月下旬、チャンピオンズリーグのフランクフルト戦です。ここまで先発はわずか3試合で、出場時間は約300分。成績は1ゴール1アシストにとどまっています。試合前に試された内容通りであれば、次戦のアトレティコ・バレアレス戦では、再び先発に名を連ねる可能性があります。
それは、試合勘と自信を少しずつ取り戻すための一歩となるでしょう。もっとも、すべては冬の移籍市場の動向次第です。イタリア紙の報道によれば、ローマがラスパドーリをセリエAへ連れ戻そうとしています。昨夏にアトレティコへ加入したものの、ディエゴ・シメオネ体制下での前半戦での影響力は限定的でした。ガスペリーニ率いるローマ、そして他のセリエAクラブも彼をリストアップしています。
ラスパドーリは2030年までアトレティコ・マドリーと契約を結んでいますが、25歳の彼はかつてナポリでも同様の理由、すなわちベンチに座る時間の長さを理由にクラブを去った経緯があります。とはいえ、交渉は簡単ではありません。アトレティコは移籍金2,200万ユーロに加え、ボーナス400万ユーロを支払っており、その投資回収を望んでいます。
ローマの指揮官ジャン・ピエロ・ガスペリーニは、アタランタ時代からラスパドーリを高く評価しており、前線に求める役割に適した選手だと考えています。一方で、ジルケーを本命とするセンターフォワード獲得も並行して進めているローマにとって、サイドアタッカー、攻撃的MF、あるいはセカンドストライカーとしてプレーできる攻撃的選手の補強は優先事項であり、その点でラスパドーリは理想的な存在です。
ただし問題となるのは条件面です。ローマは買い取りオプション付き、あるいは一定条件を満たした場合に買い取り義務が発生するレンタル移籍を希望していますが、前述の通り、アトレティコは応じるのであれば、多額の投資を回収できる形を求めています。

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