アトレティコ・マドリーは、守備面でかつての安定感を取り戻しつつあります。チームはこの点で明らかな進歩を見せていますが、ディエゴ・パブロ・シメオネ監督や選手たちが理想とするレベルには、まだ達していません。
それでも前進は見られます。直近の5試合のうち3試合でクリーンシート(無失点)を達成しており、これはその前の10試合で16失点していた時期と比べると大きな改善です。
この守備の安定と時を同じくして、ホセ・マリア・ヒメネスの復帰がありました。ただし本人は過度に自分の影響を強調していません。「代表戦ウィーク前の数週間、チームとしてもっと連携して守らなければならないことを理解していました。それがここ最近の試合に表れていると思います。僕がピッチにいるから強くなったということではありません。チーム全体としてより良く機能し、試合の中でどう走るべきかを理解できてきています。その結果、失点が減っているのです」と、ユニオン・サン=ジロワーズ戦後にウルグアイ代表DFは語りました。そしてさらにこう付け加えました。「チームが一体となって守ることを理解してきたことで、より強くなっていると思います」。
とはいえ、改善が見られる一方で、シメオネ監督率いるチームには注意すべき点もあります。今週のチャンピオンズリーグ戦でも露呈したように、失点の形が今季を通して同じパターンで繰り返されているのです。まさに“アキレス腱”と言える弱点です。
アトレティコは今季、ここまでにヘディングによる失点が5点。特にサイドからのクロスボール、それもセットプレーや流れの中を問わず、これが今季の最大の問題となっています。実際、18失点のうち6点がセットプレー(FKまたはCK)から。つまり3失点に1点が戦術的なプレー(デッドボール)によるものという計算になります。シメオネ政権下では考えられなかった数字です。
特に欧州の舞台ではその傾向が顕著で、今季喫した9失点のうち5失点がセットプレーから。リバプールやアーセナルといった強豪は、まさにその弱点を徹底的に突いてアトレティコを崩壊させました。

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