そして33試合目にして、彼は“休んだ”。
とはいえ、「休んだ」といっても実際に完全に休んだわけではありません。話題にしているのはマルコス・ジョレンテです。火曜日に行われたチャンピオンズリーグ、アトレティコ・マドリー対ユニオン・サン=ジロワーズ戦で、チームが3対1で勝利した試合で、彼はベンチスタートでした。
ディエゴ・シメオネ監督が、現ベルギー王者でありリーグ首位のチームと対戦するために選んだ先発メンバーが発表されたとき、マドリード出身のジョレンテの名前がなかったことに多くの人が驚きました。それもそのはず、彼が先発に名を連ねない姿を見るのは非常に珍しいことだからです。実際、スペイン代表の彼はこれまで32試合連続で、アトレティコで先発出場しただけでなく、全ての試合でフル出場を続けていました。
それが始まったのは、昨シーズンの第26節、3月1日にメトロポリターノで行われたアスレティック・ビルバオ戦からでした。当時シメオネ監督は、3日後に控えていたチャンピオンズリーグ・ラウンド16のレアル・マドリー戦を見据え、右サイドバックのジョレンテを温存する決断をしていました。
それ以来、アトレティコが戦った全ての試合に出場し続け、しかも常にピッチ上に立ち続けました。もちろん、そんなことを成し遂げた選手はチーム内に他にいません。ゴールキーパーのヤン・オブラクですら、コパ・デル・レイ準決勝のバルセロナ戦2試合ではムッソにポジションを譲っていました。
そのアスレティック戦では、試合の1時間が経過した頃にピッチへ投入されました。そこから始まった驚異的な連続出場の記録は、実に2,950分以上に及び、途切れることなく続いたのです。まさに「とんでもない記録」と言えるものでした。
そして、ユニオン・サン=ジロワーズがメトロポリターノに乗り込んできたこの試合で、シメオネ監督はついに「休ませる時が来た」と判断しました。代わりにナウエル・モリーナを起用しましたが、その出来は良い面と悪い面が入り混じるものでした。試合終盤、ベルギーのチームが勢いを増して攻め込んでおり、アトレティコは苦しい時間帯を迎えていました。
そして、後半アディショナルタイムに入ったところで、アルゼンチン人指揮官は迷うことなく決断します。
「マルコス、行け。」
ジョレンテをピッチに送り出したのです。
彼がピッチに立っていたのは、わずか5分ほどでした。しかし、その短い時間で彼はゴールを決め、スコアを3対1とし、勝利を確実なものにしました。サン=ジロワーズの猛攻とアトレティコ自身のミスによって、手の中からこぼれ落ちそうだった勝利を、彼は再びつかみ取ったのです。
これが今季3得点目。いずれもチャンピオンズリーグでのゴールで、リバプールの本拠地アンフィールドで決めた2得点に続くものでした。これにより、彼はグリーズマンやジュリアーノと並んで、アトレティコのチーム内得点ランキングで2位タイとなっています。さらに多くのアシストも記録しており、今のアトレティコ・マドリーにおいて、まさに欠かせない存在となっています。

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