「司令官」がアトレティコの守備を引き締める

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サッカーというのはチームスポーツであり、特にアトレティコ・マドリーのようなチームにおいて、守備の機能が一人の選手だけで成り立つわけではありません。とはいえ、個々の選手の個性・資質・リーダーシップ・存在感・経験によって、チーム全体の出来が大きく左右されるのもまた事実です。

その好例が、今季のアトレティコに見られます。今シーズンの序盤、シメオネ率いるチームの大きな課題の一つが守備の脆さでした。ラ・カルトゥーハでの試合までに、ロヒブランコスは11試合で18失点を喫しており、シメオネ体制の開幕としては異例の数字でした。

ところが、ある選手の復帰――すなわちホセ・マリア・ヒメネスの戦列復帰――とともに、チームの守備が目に見えて改善されました。偶然かもしれませんが、実際には「司令官(Comandante)」の復帰以降、直近3試合のうち2試合で、ロビン・ル・ノルマンと組んだアトレティコは無失点に抑えています。

もちろん、ヒメネスが万能というわけではありません。ロンドンのエミレーツでの惨敗(4失点)にも彼は出場していました。しかしそれでも、彼が復帰するまでの10試合では、アトレティコが無失点に抑えた試合はわずか1試合。復帰後は3試合中2試合がクリーンシートです。

復帰前の1試合あたりの平均失点は1.4点。ヒメネス復帰後はロンドンでの大敗の影響もあり1.3点にとどまっていますが、それでも2試合を無失点で終えている点は大きな改善と言えます。

シメオネ監督は、「司令官」ヒメネスの存在が守備を一段引き上げることに疑いを持っていません。実際、起用可能になった瞬間、シメオネはヒメネスをラングレに代えて先発起用しました。ラングレはビルドアップ面で貢献していましたが、それ以上に守備の安定を優先したのです。

「ヒメネスは私たちにとって非常に重要な選手です。彼がコンディションの良い時には、彼の存在が必要不可欠です」と、セビーリャでの試合後にシメオネ監督は語りました。そして、無失点で終えたことの意義を強調しました。

「これは非常に大きな意味を持つことです。彼がいることで試合を締めくくる安心感と、チームとしての堅固さを保つことができます。この勝利は本当に必要なものでした。順位を考えても非常に重要でした」と、アトレティコの指揮官は締めくくりました。

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