アトレティコ・マドリーはバライドスでの試合で勝ち点3を得ることができず、セルタ・デ・ビーゴと1-1で引き分けました。この試合は、前半終了前にクレマン・ラングレが2枚目のイエローカードで退場したことが大きく影響し、その時点ではアトレティコがリードしていました。
試合からは良い点も悪い点も見えてきました。その中でも、今シーズンここまでディエゴ・シメオネ監督が、チームにいる4人の純粋なサイドバックをほとんど信頼していないことが、改めて明らかになりました。これはシーズン開幕以来、繰り返し見られる傾向です。
ビーゴでは、シメオネ監督は右サイドにマルコス・ジョレンテ、左サイドにダヴィド・ハンツコを起用しました。マドリード出身のジョレンテを右に置くのはもはや長く続いていることであり、その理由はナウエル・モリーナよりもずっと安定したパフォーマンスを見せているからです。試合中にポジションを前方へ変えることもありますが、基本的に右サイドでの起用が前提となっています。実際、スペイン代表のルイス・デ・ラ・フエンテ監督もジョレンテをそのポジションで招集しており、トッテナム所属のペドロ・ポロとポジションを争うことになります。
マルク・プビルの加入も、右サイドのレギュラー争いに影響を与えることはありませんでした。アルゼンチン人監督であるシメオネは、元アルメリア所属のプビルを本来のポジションであるサイドではなく、センターバックとして起用しています。これは本人にとって初めてのことです。シメオネ監督は初練習から彼をその位置で試しました。理由は、7月のクラブワールドカップで負傷したヒメネスがいまだ復帰しておらず、招集メンバーにも入っていないためです。ヒメネスは代表戦の中断期間後に復帰が見込まれており、そのときにプビルが本来のポジションでチャンスを得られるかが注目されます。また、夏の移籍市場でナウエル・モリーナがチームを離れなかったことも影響しています。
次に左サイドについてです。そこにはハビ・ガランがすでにおり、夏にはアタランタからU-21イタリア代表のマッテオ・ルッジェーリが加入しました。しかし実際には、センターバックとして獲得されたダヴィド・ハンツコが、これまで何度もサイドでプレーしています。ハンツコはル・ノルマンとともに、ラングレが中央に入る形で左を務めることもありました。
日曜日のバライドス戦では、スロバキア人のハンツコが先発出場しましたが、ラングレの退場後、シメオネ監督はハビ・ガランを投入してチームを再編成し、ハンツコを中央へ移しました。しかし、どうやらその采配に満足していなかったようで、ハビ・ガランを投入してからわずか30分ほどで再び交代させ、最終的にはニコ・ゴンサレスをウイングバックとして起用しました。これは、監督がガラン(そしてルッジェーリ)に対してあまり信頼を置いていないことを改めて示すものでした。
ルッジェーリが“シメオネ流の試練”を乗り越えられるかは今後の課題ですが、現時点では、アトレティコの4人の純粋なサイドバックのうち、いずれも監督にとってレギュラーとは言えません。特に左サイドの状況は深刻で、右サイドでは不屈のマルコス・ジョレンテが完全にポジションを確保しており、議論の余地すらない状態です。
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