ダービーはアトレティコの導火線

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アトレティコはラージョ・バジェカーノ戦を何とかものにしました。大きな苦しみを伴ったものの、チーム内では「この勝ち方がチームを前進させる転機になるかもしれない」という思いがあります。ダービーは、期待を大きく下回る成績でリーグ戦をスタートしたチームにとって、飛躍のきっかけとなる可能性があります。

アトレティコ内部には「チームは必要以上に苦しんでいる」「ラージョにはもっと早く勝負を決めるべきだった」という感覚があります。しかし、アトレティコはいまだにチャンスを生かし切れていません。ボールを支配し、ポゼッションを握り、良い展開の時間帯もあり、ある程度流動的なサッカーを見せていますが、決定機をものにできていないのです。

アトレティコはラージョ戦で20本のシュートを放ち、そのうち8本が枠内でした。20本のシュートで決めたのは3ゴール、その最後は試合終了間際でした。多くのチャンスを作りながら少ない得点にとどまっており、今回は3得点でしたが、マジョルカ、エルチェ、エスパニョール戦では1点止まりでした。これは懸念材料です。ただし、質の高い選手は揃っており、いつでもアトレティコはゴール前でインスピレーションを発揮できる可能性があります。それがダービーで訪れるのでしょうか。

さらに懸念されるのは、相手が多くのチャンスを作らなくてもアトレティコが傷つけられていることです。ラージョは9本のシュートを打ち、3本が枠内、そのうち2本がゴールとなりました。高い決定率を許しており、レアル・マドリー相手にはこれが致命的になり得ます。レアルは相手の隙やプレゼントを見逃すことはありません。シメオネはこうした点を強調するでしょう。「集中力を最大限に保つこと」「各ラインを非常にコンパクトに保つこと」「中盤でのボールロストを絶対に避けること」。ラージョの2点目のような場面は繰り返してはいけません。

アトレティコは、もしレアル・マドリーに勝てば、新たなリーグが始まることを理解しています。優勝争いから外れた状態から一転、再びその中に飛び込むことになるからです。シメオネのチームが勝ち点3を手にすれば、ダービー後にはまったく別のチームになると誰もが理解するでしょう。しかも、これまでバエナ、アルマダ、カルドーソといった選手がほとんど出場していない状況の中で、です。

ダービーはアトレティコの導火線です。敗れれば、当然その逆が起こります。チームは、この試合が「ただの一戦」ではないことを知っています。ダービーがそうでないのはいつものことですが、今回は特別な意味を帯びているのです。

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