アトレティコは「補強終了」を強調、ただし大きな但し書き付き

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アトレティコ・マドリーは、この夏の移籍市場で最も活発に動いたクラブのひとつです。ラ・リーガだけでなく、欧州主要大会においても多くの補強を行ったチームのひとつとなりました。

移籍市場の閉幕まであと5日という段階で、クラブはメッセージを繰り返しています。「チーム編成は終了した」と、サン・ブラスのクラブ関係者は強調しています。ただし、大きな但し書きが付きます。もし選手が売却されれば、その場合に限り、放出選手の穴を埋めるために補強を検討するというものです。メトロポリターノのフロントが残り数日で新加入の可能性を開く唯一の条件がこれです。

すべての人が名前を思い浮かべるのはナウエル・モリーナです。数日前にもお伝えしたように、コナー・ギャラガーの場合、アトレティコは移籍金条項を行使されない限り、現時点で放出する考えは一切ありません。したがって「現実的な候補」はモリーナのみですが、クラブ筋によれば現時点で具体的な交渉は進んでいません。

つまり、ワールドカップ王者は最終的にチームに残留する可能性が高く、その場合は新規加入は不可能となります。アルゼンチンのジャーナリスト、ガストン・エドゥル氏らの情報源も、この市場での退団を否定しています。理由は私生活(まもなく父親になる予定)と、競技面(アトレティコでの状況改善を信じている)にあります。さらに、クラブが移籍金を2,500万ユーロ以上と設定していることも交渉を難しくしています。ユベントスはより低額、もしくはレンタルを望んでいますが、アトレティコ側はその案を拒否しています。

また、ナウエルの退団を前提とするニコ・ゴンサレス獲得の可能性も、ユヴェントスが選手に対して3,000万ユーロを要求しているため、実現は極めて困難と見られています。

もちろん、市場閉幕直前には状況が一変し、各クラブのニーズにより一見不可能に思われた取引が進展することもあります。しかし、アトレティコは繰り返し強調します。「チーム編成は終了した」と。

一方で、カルロス・マルティンの去就に関しては例外です。クラブは彼の放出を検討していますが、これは補強が必要なケースとはみなされていません。すでに想定内の動きだからです。もし選手にとって納得できるオファー(1部リーグ希望で、かつてデポルティーボからの提案もあった)がなければ、トップチームに残留します。もし移籍となれば、アトレティコは冬の移籍市場まで22人のトップチーム登録で前半戦を戦うことになります。

非常に活発だった移籍市場
アトレティコは、この夏の移籍市場を成功だったと評価しています。収支は約-1億1,100万ユーロで、支出総額は約1億7,900万ユーロ、売却による収入は6,800万ユーロと見積もられています。

主な補強としては、アレックス・バエナ(固定4,200万ユーロ+変動額)、ジョニー・カルドーソ(固定2,400万ユーロ)、そしてフェイエノールトからダヴィド・ハンツコ(3,000万ユーロ)が挙げられます。

また、若手への投資も目立ちます。マッテオ・ルッジェーリ(アタランタから2,200万ユーロ)、ティアゴ・アルマダ、マルク・プビル、ジャコモ・ラスパドーリ(いずれも2,100万ユーロ)といった選手たちです。つまり、昨シーズンの戦略を補完する形で、多くの若手有望株を獲得しました。さらにクラブは、クラブWワールドカップ前にクレマン・ラングレとフアン・ムッソを完全移籍で獲得済みです。

一方で、財政バランスのためにいくつかの重要な売却も行いました。サムエウ・リーノがフラメンゴへ2,200万ユーロ、サンティアゴ・モウリーニョがビジャレアルへ1,000万ユーロ、ロドリゴ・リケルメがレアル・ベティスへ800万ユーロ、アンヘル・コレアもティグレスUANLへ800万ユーロで移籍しました。

さらに、アクセル・ヴィツェル、セサル・アスピリクエタ、ヘイニウド・マンダーヴァは契約満了により退団。トマ・ルマル、ロドリゴ・デ・パウル、ホラツィウ・モルドヴァンはレンタル移籍となりました。なお、アルゼンチン人MFについては、冬に1,500万ユーロで買い取りオプションが設定されています。

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