ナウエル・モリーナ、イエスでもありノーでもある

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ナウエル・モリーナの岐路は、アルゼンチン人をアトレティコの現在の話題の中心人物のひとりにしています。移籍市場の最終局面に入り、「歓迎の夜」でブーイングを受けたこともあり、彼の状況をめぐるざわめきは大きくなっています。右サイドバックが3人いること、EU圏外枠の存在、パフォーマンスや出場時間の減少といった点からは移籍の可能性を考える理由もありますが、彼の周囲からは残留の方向性が示されています。

27歳のアルゼンチン人は市場に名前が出てはいるものの、クラブは移籍市場をすでに閉じたと見なしており、モリーナを重要な選手と位置づけています。彼の状況は(サム・リーノがまだ退団していなかった時のほうが複雑でしたが)余剰戦力とはみなされていません。それでも問い合わせには応じてきました。そして選手自身も、ノッティンガム・フォレストからのオファーを含め、いくつかの提案を断っています。私生活とプロとしての状況を踏まえ、モリーナは残留を決断しました。

出場時間の減少:3月以降26%
しかし、統計を見ると、シメオネのプランにおいて彼の存在感が薄れつつあることが分かります。コルネリャでは出場せず、エルチェ戦では75分に投入されただけでした。夏前のワールドカップではわずか14分の出場にとどまりました。昨季リーグ終盤ではジローナ、セビージャ(ハーフタイムで交代)、ヘタフェ戦で先発しただけです。メトロポリターノで最後に先発したのは3月1日のアスレティック戦でしたが、その後はスタメン出場が3試合、途中出場が13試合、そして3試合は出場なし。3月から8月にかけて出場したのは全体の26%の時間にすぎません。クラブはモリーナを戦力として数えてはいますが、その実態は「イエスでありノーでもある」といった状態です。

増すライバル、そしてワールドカップの影
さらに彼の立場を難しくしているのは、マルク・プビルの加入です。カタルーニャ出身の彼はセンターバックとしてトレーニングしていますが、ライバルであることに変わりはありません。そして、ジョレンテが右サイドに完全適応したことも競争を激化させています。

その背景には、アルゼンチン代表としてのワールドカップも控えています。スカローニ監督はモリーナを戦力として考えていますが、アトレティコでの出場が限られる状況が続けば、その構想に変化が生じる可能性もあります。

多くのジレンマに囲まれたこのサイドバックをめぐり、状況は「ナウエルはイエスか、ナウエルはノーか」という問いに集約されます。

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