グリーズマンが感覚を取り戻し、ポジション争いを宣言

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クラブ・ワールドカップと今季2試合目のプレシーズンマッチ(対ラージョ・バジェカーノ)でゴールを決めたアントワーヌ・グリーズマンは、新たな役割に応える形で、フリアン・アルバレス、アレクサンデル・セルロート、ティアゴ・アルマダ、アレックス・バエナらとの先発争いを宣言しつつ、ディエゴ・シメオネ監督のスキームの中で自分の居場所を探しながら、アトレティコで通算200得点に向けて歩を進めています。

ポルトでの初戦でアルゼンチン人監督が提示した2つの布陣のうち、より控え寄りとされた布陣に入っていたグリーズマンは、今週水曜日、マハダオンダのセロ・デル・エスピノで行われたトレーニングマッチでも控えと目される組で出場し、チーム唯一のゴールを記録して1-1の引き分けに持ち込みました。

試合開始15分、ラージョ・バジェカーノのホルヘ・デ・フルートスに先制点を許した後、グリーズマンはアトレティコの左サイドからペナルティエリア内でボールをコントロールし、反対側のポストへと狙いすましたシュートを放ってオーグスト・バタージャを破り、プレシーズン2試合でのチーム唯一の得点を挙げました。

また、クラブ・ワールドカップでも唯一ゴールを決めたフォワードでした。ボタフォゴ戦(1-0)での勝利に導くゴールは、パリ・サンジェルマン、ボタフォゴとの三つ巴の勝ち点6による得失点差争いの末、グループステージ敗退という結果に終わったものの、存在感を示しました。

しかしグリーズマンはその試合、前の試合のシアトル・サウンダーズ戦同様にベンチスタートでした。これは、前シーズン後半に訪れたスランプの影響であり、ゴールもなく、タイトルもなく、かつて当然のように与えられていたシメオネ監督の“絶対的先発”の座も失った新たな現実を反映しています。

34歳を迎えた今、新たな状況は今年4月19日から始まりました。その日以降、控えとしての出場が増え、以前のような不動の先発ではなくなりました。セルロートがスタメン争いで一歩リードし、今もなおその競争は続いています。もしグリーズマンがかつてのようなゴール量産を取り戻すことができれば、アトレティコ通算198得点を更新し、クラブ122年の歴史の中で最多得点者としての地位をさらに確かなものとするでしょう。

直近のアトレティコ公式戦10試合のうち、グリーズマンは7試合でベンチスタートでした。具体的には、ラ・リーガ終盤の7節中5試合、クラブ・ワールドカップの3試合中2試合で控えに回りました。先発出場したのは、アラベス戦(0-0)、モンティリビでのジローナ戦(0-4勝利)、そしてパリ・サンジェルマンにロサンゼルスで敗れた試合(0-4)の3試合のみです。

このプレシーズンもまた、昨季の長期無得点スランプ(3月1日〜6月23日/18試合連続無得点)の影響が色濃く残る内容となっています。昨季終盤の24試合ではわずか2ゴールしか挙げられませんでした。対照的に、それ以前の33試合では15ゴールを決め、10勝に直結する決定的な働きをしていました。

今夏のここまでの2試合(ポルト戦とラージョ戦)では、シメオネ監督が準備中の「本命布陣」の中にグリーズマンは含まれていません。これは8月17日にRCDEスタジアムで行われるエスパニョール戦でのシーズン開幕を見据えた準備の一環です。

先週日曜のポルト戦では、シメオネ監督はフリアン・アルバレスとアレクサンデル・セルロートを2トップに起用しました。その他のメンバーは、GKにヤン・オブラク、DFにマルコス・ジョレンテ、ロビン・ル・ノルマン、クレマン・ラングレ、マッテオ・ルッジェーリ、中盤にはジュリアーノ・シメオネ、コケ・レスレクシオン、コナー・ギャラガー、アレックス・バエナという構成でした。

今週水曜、マハダオンダでのラージョ・バジェカーノとのトレーニングマッチでは、シメオネ監督はフリアン・アルバレスとアレックス・バエナのコンビを前線に起用し、彼らはプレシーズン最後の試合となる今週土曜のニューカッスル戦でもスタメンが濃厚とみられています。この日は2人とも30分ほどの出場にとどまりました。

この試合で“実質的な主力組”として61分から投入されたのは、再びオブラク、ジョレンテ、ル・ノルマン、ルッジェーリ、ジュリアーノ、ギャラガーに加えて、新たに3人が加わりました。クレマン・ラングレに代わってCBのダヴィド・ハンツコ、コケに代わってMFのジョニー・カルドーソ、そしてセルロートが前日に打撲を負ったため、左インサイドハーフにはティアゴ・アルマダが入りました。なお、ホセ・マリア・ヒメネスとパブロ・バリオスは引き続き負傷離脱中です。

セルロートは開幕戦でのスタメン候補と目されている中、この試合では“控え組”の一員として出場し、グリーズマンとともに攻撃陣を構成しました。グリーズマンは、セルロート、フリアン・アルバレス、ティアゴ・アルマダ、アレックス・バエナ、そして中盤以降の攻撃的ポジションに入る可能性のある全選手に対し、熾烈なポジション争いを挑んでいます。

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