夏のこの時期、眠っているかのようなサッカー界が、昨日ふいに目を覚ましたかのように、ポルトとアトレティコというレベルの高い両チームによる興味深いプレシーズンマッチが行われました。たしかに、バルセロナもアジアで試合をしていますが、時間帯が異常で、デジタル格差の波に飲まれている人々にはアクセスが困難です。その点、今回の試合、スペインではMovistar+、いわば「サッカーのチャンネル」を通じて届けられ、さらに最近交通事故で亡くなったディオゴ・ジョッタとその弟アンドレ・シウバへの感動的な追悼も加えられていました。ジョッタのキャリアには両クラブの名前が記されており、アトレティコには籍を置いたものの試合出場はなく、ポルトではプレーしていたため、スタジアムは彼を偲ぶ人々で埋め尽くされました。
シメオネ監督は本気の布陣でこの試合に臨み、試合に格を持たせました。つまり、“カード”を隠さなかったのです。チームは4-4-2のフォーメーションで配置され、ピボーテに関しては、今回起用されたコケとギャラガーの代わりに(怪我で不在の)バリオスとカルドーソが入ると予想され、これが開幕時の基本布陣になると推測されます。サイドには右にジュリアーノ、左にバエナを配置し、バエナは中央に絞る動きを見せ、ルッジェーリがその分スペースを使う形でした。前線はフリアン・アルバレス(クロスバー直撃の強烈なシュートがこの試合のハイライト)とセルロートの2トップ。守備陣はジョレンテ、ラングレ、ル・ノルマン、そして前述のルッジェーリでした。
バエナはあまり試合に絡めておらず、そこは今後の課題です。ギャラガーも特筆すべき活躍は見せられず、前半終了時点でポルトが1-0とリードし、それが最終スコアとなりました。後半、シメオネ監督は11人全員を入れ替え、グリーズマンを前線に置きましたが、彼は存在感を発揮できずに迷子のような状態でした。プビルはセンターバックとしてデビューし、ハンツコとコンビを組みましたが、両者ともにまずまずの出来でした。カルドーソは風格を漂わせ、アルマダは非常に興味深いプレーをいくつか見せており、先発に近づいている印象を与えました。しかし試合内容としてはポルトの方が上回っており、ロドリゴ・モラという魅力的なトップ下の選手があと少しで2点目を決めるところでした。
アトレティコは敗れましたが、選手層の厚さという確かな手応えは残りました。
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