アトレティコ・マドリーとポルトが対戦するたびに、パウロ・フットレの心には特別な感情が湧き上がります。彼は両クラブでプレーした伝説的存在でありながら、ロヒブランコスファンにとっては絶対的なアイドルです。ポルトではヨーロッパカップを制覇し、その後アトレティコへ移籍。アトレティコではコパ・デル・レイを2度制し、ひとつの時代を築きました。
そして、シメオネ監督率いるアトレティコのプレシーズン初戦として、両クラブがド・ドラゴンで顔を合わせる直前、フットレはスペイン紙『MD』の取材に応じました。ポルトからの招待を受け、現地観戦する予定です。
「この試合は私にとっていつもとても特別なものです。ポルトのアンドレ・ビラス=ボアス会長から電話をもらったとき、何とも言えない気持ちになりました。私にとってこの2つのクラブは、単なるクラブ以上の存在なのです」とフットレは語ります。
「良い試合になることを願っています。プレシーズンマッチですし、何よりもケガ人が出ないことが重要です。選手たちがリズムを取り戻し始めることが大切ですが、ケガなく終わることが最優先です」と、フットレは語り、アトレティコの新シーズンに大きな期待を寄せています。「アトレティコのファンとしては、毎年シーズンが始まる前に『今季こそレアル・マドリーとバルセロナという2大勢力に食らいつける』と思うものです。今年は補強も素晴らしかった。スポーツ部門にはお祝いの言葉を伝えたい。素晴らしい仕事をしたと思います。あとはチームが良いスタートを切り、自信をつけてほしいですね」
ポルトとマドリード(少なくとも街の半分)でもアイドル的存在であるフットレは、「どちらのクラブでよりアイドルか?」という問いに対して、心を分けていると答えます。
「答えるのは難しいですね。ポルトのファンとも、アトレティコのファンとも素晴らしい関係を築いてきました。もうすぐ60歳になりますが、今でもポルトのファンから変わらぬ愛情を感じています。そしてアトレティコのサポーターにも、もちろん感謝しています。私にとってこの2つの偉大なクラブは、永遠に特別な存在です。本当に感謝しています」
また、今夏の補強について問われると、「アトレティコファンとして、どの補強に一番期待しているかは言えません。それは他の選手に対して不公平です。全員に活躍してもらいたいし、早くこの巨大で唯一無二のクラブに馴染んでほしい。そして成功してくれることで、クラブも成功できるのです」と期待を述べました。
ディオゴ・ジョッタへの追悼
今回のポルト対アトレティコ戦は、先日交通事故で兄と共に亡くなった元選手ディオゴ・ジョッタ氏への追悼の場ともなります。彼は両クラブでプレーした経験がありました。
「ディオゴの訃報を聞いたときは衝撃でしたし、今でもそのショックから立ち直れていません。どうやって彼が私たちの元を去ったのかを考えると、とても言葉になりません。本当に辛いです」と、ポルトガルのレジェンドは悲しみをにじませながら語りました。
コメント