バリオス:「誰も3位を目指しているわけではありません。優勝したいのです」

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パブロ・バリオス(マドリード、2003年生まれ)は、限界なく成長し続けています。カンテラ出身で、すでにTransfermarktではアトレティコで2番目に高い市場価値を持つ選手となっています。シメオネ監督から全面的な信頼を得ており、それに応える決意を固めています。控えめながらも、日に日に存在感を増しているバリオスは注目を避けるタイプですが、ASのインタビューでは、今季を前にしたロッカールームの野心を語ってくれました。退場による不安はすでに過去のもの。現在は、より相手ゴールに近い位置でのプレーを目指しています。新たなバリオスは、すでに次のワールドカップも視野に入れています。

― この数日で、足の調子はいかがですか?
例年のプレシーズンと同じく、最初の1週間はやはりきついです。ですが、しっかりとトレーニングできています。

― クラブワールドカップの総括は?
もう過去のことです。チームに合流してからは、その大会や昨季のことは一度も考えていません。今はこれから来るチャレンジに集中していますし、それらは本当に楽しみなものです。

― ただ、3試合中2勝して敗退は悔しさが残るのでは?
そうですね。すでに言いましたが、2試合勝って敗退するというのは運が悪かったです。あまりあることではありませんが、そうなったことを受け入れるしかありません。

― PSG戦の4-0は大きかったですね。
私は常々、勝っても負けても引き分けでも、すべての試合から学べることがあると言っています。あの日のことからも、私たちは多くを学びました。

― 今季のカレンダーは非常にハードです。
はい、今のサッカー界のスケジュールがそうなっていることは理解しています。ですが、私たちは3週間しっかり休養できましたし、新たな気持ちでリーグ開幕を迎える準備ができています。

― バリオス選手自身が、チームの主力として見られている実感はありますか?
いいえ、そんなことは考えていません。ただ日々成長し、学び、チームのために最善を尽くすことだけを意識しています。

― Transfermarktでチーム2位の市場価値です。
正直に言うと、今それを初めて知りました。そういったことにはあまり注意を払っていません。私はとにかく、チームの役に立てるように成長することだけを考えています。

― よりゴールに絡む役割へと変化しているように見えます。
そのあたりは監督に聞いてください(笑)。私はどこでプレーしても構いません。後ろでも前でも、チームに貢献できるなら、どんな役割にも順応します。

― シアトル戦では、より自由にプレーしていましたね。
サッカーの魅力はゴールを決めることです。そしてそれが一番難しいことでもあります。シアトルでの流れを継続できたらいいなと思っています。

― 新加入選手6人がすでに合流しています。驚いた選手はいますか?
皆さんご存じの通り、どの選手も素晴らしいです。バエナやプビルとは五輪で一緒にプレーしたことがあります。彼らは全員、チームに貢献したいという強い意志を持っていて、その気持ちが伝わってきます。

― ジョニーとの連携はどうですか?
彼は少し遅れて合流したので、あまり一緒に練習できていませんが、素晴らしい選手です。ベティスでもそれを証明していますし、間違いなく我々の力になってくれるはずです。

― バエナはどんな特徴がありますか?
彼のことはよく知っていますが、皆さんもすでに知っていると思います。ゴール前で非常に効果的で、ラストパスに長けており、視野が広く、チームに大きな力を与えてくれるはずです。

― 相性も良さそうですね。
はい、去年の五輪では彼が私の隣でやや後方に構えるような形でしたが、非常にうまくいっていました。

― プビルは一般的にあまり知られていません。
私は彼が大好きです。五輪の時から魅了されていました。非常に万能な選手で、今季チームにとってとても重要な存在になると思います。

― セレソ会長は全タイトル獲得を目標に掲げています。
6人の新加入だけが理由ではありません。私たちは毎日3位を目指して練習しているわけではありません。ピッチに立つ誰もが「優勝したい」という気持ちを持っています。今年はとても良い感じですし、実現できればと思っています。

― 「野心が足りない」と言う人もいます。
そう言う人がいるのは知っていますが、実際には違います。私たちは勝つためにプレーしており、すべての試合でベストを尽くそうとしています。結果が良くても悪くても、それが私たちの姿勢です。

― サッカー以外の選択肢はありましたか?
いえ、小さい頃からずっとサッカーをしていて、それしか考えられませんでした。

― お父様もサッカー選手だったそうですね。
はい、モスカルドでプレーしていました。

― 影響を受けたのでしょうか?
父からサッカーを強制されたことはありませんが、家ではスポーツをするのが当たり前でした。姉は体操をしていましたし。父はサッカーが大好きで、私を常に応援してくれる最大の支えです。

― もともと中盤のポジションでしたか?
子どもの頃はすべてのポジションを経験しました。一番苦手だったのはフォワードです。自分に合わないと感じました。やはり中盤が一番しっくりきます。

― 現在はシメオネ監督からゴールへの関与を求められていますね。
はい、やや前目でプレーする時は常にそれを言われています。もっとゴール前に入っていけ、得点力を高めろと。私もそれを意識して取り組んでいます。

― ファンが練習場にも多く来ています。プレッシャーにはなりませんか?
いいえ、プレッシャーではありません。たくさんの方が応援に来てくれることに感謝しています。バスを取り囲むほどの人数で、本当に驚いています。

― 22歳にして、すでに“ベテラン”の域ですね。
そういった責任はあまり感じていませんが、新加入の選手が来た時には、私もかつて経験したように「馴染むのは簡単ではない」と思うので、できる限りサポートするよう心がけています。

― カディスでデビューした時、短期間で100試合出場の記念プレートを得られるとは想像しましたか?
その時は考えてもいませんでした。本当に多くのことが頭をよぎりましたが、2年で100試合出場とは思っていませんでした。とても嬉しく思っていますし、今後ももっと出場数を増やしていきたいです。

― 2030年まで契約延長しましたね。
ここでプレーできることをとても幸せに感じていますし、もっと長くいたいと思っています。クラブの信頼に感謝しており、それをピッチ上で返していきたいです。

― 「コケの後継者」と言われることについては?
コケという選手の存在を考えると、そう言っていただけるのは光栄です。彼の出場試合数の半分でも達成できたらいいなと思っています。彼は私がずっと目標にしてきた選手です。ピッチ内外で尊敬しています。

― コケ自身からは何か言われましたか?
冗談で「お前が継ぐんだぞ」とよく言われます(笑)。彼は私が来た当初から本当に多くのサポートをしてくれました。感謝しかありません。

― 昨シーズンは3月までは非常に良い流れでしたね。
その通りです。3月まではすべてが順調で、カップ戦は準決勝まで進み、チャンピオンズリーグやリーグ戦でも上位にいました。ただ、1〜2週間のうちに連続でつまずきがあって、そこから立て直せなかったのが残念でした。最終的な結果は良くありませんでしたが、3月までは本当に良い感触がありました。

― 退場処分も含めて個人的には苦しい時期もありましたね。
そうですね、簡単なことではありませんでした。退場はそれまで一度もなく、子どもの頃に1回あっただけです。同じような形で2回も退場し、復帰後もプレー中に不安を感じて、勢いよくいけない場面もありました。でも、それが一時的なものだと分かっていたし、私は本来そういう“荒い”選手ではありません。それを経験して、より強くなれたと思います。

― 誰かにアドバイスは受けましたか?
みんなに「サッカーではよくあること、気にするな」と言われました。少し笑い話にもなって「スライディングに行くなよ」なんて言われたりしました(笑)。

― タイトルを1つ選べるとしたら?
チャンピオンズリーグです。

クイックテスト

  • 自分を一言で表すと?:努力家です。
  • 印象に残っているアドバイスは?:今やっていることを楽しめ。
  • 合宿中の趣味は?:PlayStationかカードゲームです。
  • 好きな映画/ドラマは?:『プリズン・ブレイク』です。
  • 好きな音楽グループは?:エル・カント・デル・ロコ。
  • 好きな食べ物は?:ハモン入りの目玉焼きです。
  • チーム内のあだ名は?:ランギ。コケにそう呼ばれています。
  • 常に一緒にいたいチームメイトは?:コケです。
  • ゴールとアシスト、どちらを選ぶ?:ゴールです。サッカーで一番美しい瞬間ですから。
  • もしサッカー選手でなければ?:スポーツに関係する仕事をしていたと思います。
  • 子どもの頃のヒーローは?:フェルナンド・トーレスです。
  • シメオネ監督とは?:情熱です。
  • トーレスとは?:伝説です。
  • コケとは?:こちらも伝説です。
  • 今季の目標ゴール数は?:昨季より多く決めたいです。
  • 夢は?:タイトルを獲ることです。

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