サッカーという目まぐるしく変化する世界では、「記録は破られるためにある」とよく言われます。ですが、ときに伝説的な選手ですら到達できない記録も存在します。そしてそのひとつが、ティアゴ・アルマダという名の若き選手によって打ち立てられたものです。
24歳のアルゼンチン人MF、そして今夏アトレティコ・マドリーに加入したばかりのアルマダは、メジャーリーグサッカー(MLS)でリオネル・メッシすらも塗り替えることができなかった記録を保持しています。それは、「シーズン最多アシスト」という栄誉です。
2023年シーズン、アトランタ・ユナイテッドでプレーしていたアルマダは、直接アシスト16本を含む計19アシストを記録し、クラブおよびMLSのシーズン最多アシスト記録保持者となりました。それまで最多記録(14アシスト)を分け合っていたのは、ミゲル・アルミロンとジュリアン・グレッセルという実力者たちでした。
唯一無二の記録
この記録の特筆すべき点は、その数字の高さだけではありません。驚くべきは、それを凌駕できなかった「競争相手」の存在です。そう、リオネル・メッシです。
2023年半ばにインテル・マイアミに加入し、世界中の注目を集めたメッシは、すでにMLSで2シーズンをプレーしていますが、アシスト数の最多は2023年の「10」にとどまりました。昨シーズン(2024年)はわずか「6」に終わっています。
これにより、アルマダの存在はより際立つものとなっています。国際的スター選手の獲得が進むMLSにおいて、アルマダは若手有望株であるだけでなく、実績に裏付けられた“生産性”を備えた選手として確固たる評価を得ました。ライン間を通すパス、セットプレーからのアシスト、試合のリズムを読む知性を兼ね備えたアルゼンチン人は、アトランタ・ユナイテッドに強烈な足跡を残しました。
輝きを携えてマドリードへ
その圧巻のシーズンは当然ながらヨーロッパのビッグクラブの目に留まり、アトレティコ・マドリーは先日、ディエゴ・シメオネ監督の新プロジェクトの一員としてアルマダの獲得を発表しました。
アトレティコにとって彼の加入は、攻撃におけるダイナミズム、創造性、そしてラストサードでの違いを生み出す力を手に入れることを意味します。アルマダはそのスタッツに加えて、アルゼンチン代表としての国際経験も備えており、数字以上の価値をもたらす存在です。
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