またも巨額の投資の夏

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この夏アトレティコで何が起こるのかを、シメオネ監督はリーグ戦終盤の記者会見で予告していました。
「昨シーズン、クラブはすでに補強の可能性をうまく探っていました。明らかに今もその条件は整っていて、話し合ってきたことから考えても、同じような形になるだろうと思います」と、夏の計画について問われた際に語りました。

投資。それは2024年のような規模のものです。クラブは昨年、、ル・ノルマン、セルロート、ギャラガーなど名前を揃え、6選手の獲得に約1億8,500万ユーロを投じ、マドリーやバルセロナとタイトルを争えるチーム作りに本腰を入れました。

そしてシーズン中盤まではそれが実を結びました。事実、24-25シーズンのアトレティコはリーグ戦のウィンター・チャンピオンとなり、15連勝も記録しました。しかしシーズンは、フリアン・アルバレスのPK失敗で幕を閉じ、この夏、また新たなスタートを切ることになります。再び大きな投資を伴って。

ただし、チームの全面的な刷新は1度の夏では終わりません。少なくとも2年かかります。昨年と今年、2024年と2025年です。

7月1日の移籍市場解禁を待たずして、クラブはすでに約1億ユーロを3人の補強に投じています。今週中に発表予定のこの3人は、ビジャレアルに固定額と変動額を合わせて約5,000万を支払うアレックス・、アタランタに1800万+200万で合計約2,000万を支払うマッテオ・ルッジェーリ、そしてベティスに3,000万を支払うジョニー・カルドーソです。
さらに「すでにいた」4人目としてフアン・ムッソもいます。昨季好パフォーマンスを見せたアルゼンチン人GKについて、最終的に買取オプションを行使しました。アタランタに追加で300万。
つまり、移籍市場が開いたタイミングで、すでにアトレティコの財布はマイナス1億に近い状況です。そしてまだまだ続きます。

投資
最終的な支出は、昨年と同じ規模になる可能性が高いです。なぜなら、まだ補強すべきポジションが複数残っているからです。守備陣、ストライカー、ドリブラーといったポジションへの補強が必要ですし、夏の間に予期せぬ退団があればその穴埋めも必要になります。今年2025年の夏は、そんな予想外の移籍も起こり得ます。

守備では、メトロポリターノのオフィスで名前が黒く下線を引かれ、赤い円で囲まれているのがクリスティアン・クティ・ロメロです。27歳のアルゼンチン人DFは、シメオネが守備を強化し、彼のアトレティコ監督としての出発点を支えたあの形容詞「堅固さ」を取り戻すために選んだ選手です。
しかし、障害があります。それがトッテナムです。彼らのオーナー、ダニエル・レヴィが非常に手強い交渉相手であるのは周知の事実です。しかもクティはスパーズにとって重要な選手です。設定された売却価格は7,000万ユーロ。これは7年前、アトレティコが当時のクラブ史上最高額でレマルを獲得した金額と同じです(その後2019年にジョアン・フェリックスが1億2,700万、昨夏はフリアン・アルバレスが7,500万+変動2,000万で更新しました)。
交渉をまとめるには多くの駆け引きや調整が必要です。ただ、ここ最近のイギリスの報道では、レヴィも価格交渉に応じる可能性があると伝えられています。

ただし、左サイド(ルッジェーリとバエナ)、中盤の待望のピボーテ(カルドーソ)の補強だけでは終わりません。シメオネはストライカーも必要です。なぜならコレアが去る予定だからです。また、リケルメも退団するためドリブラーも必要です。
これは7月1日時点での予想に過ぎず、シメオネのチームに予期せぬ退団がまだない前提の話です。ですが、それも起こり得ます。

動き
「出す前に入れる」、これがアトレティコのスポーツ部門が移籍市場に臨む際のモットーです。今のところ、契約満了による退団は3人。アスピリクエタ、ヴィツェル、ヘイニウドです。
このうち前2人の退団は、非常に高額だった年俸を解消できる意味もあります。両者ともフリーで加入したため高給取りでした。クラブはこの先も、退団があればその穴埋めを強いられるでしょう。
ナウエル・モリーナやハビ・ガランが去ればサイドバック、デ・パウルが退団すればもう一人中盤の選手が必要です。デ・パウルの退団はクラブがそれほど気にしないと言われており、だからこそ契約更新交渉も滞っています。ただ、本人は残留を望んでいます。

長い夏になります。財布を気にしながらの。

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