ビクトル・マルティン:「私たちは目指すべき方向と、どのように戦いたいかを理解しています」

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アトレティコ・フェメニーノは昨シーズン、コパ・デ・ラ・レイナで決勝に進出し、リーガFでも見事な成績を収めました。その指揮官であるビクトル・マルティン監督は、EFE通信のインタビューでアトレティコの哲学を次のように語っています。「私たちは目指すべき方向と、どのように戦いたいかを理解しています」。

アトレティコの女子チームは、プロジェクトの基盤を強化し、リーグ戦でさらなる飛躍を目指してプレシーズンを開始しました。リーグ開幕は8月31日です。マルティン監督にとっては、今シーズンがチームを率いる2年目となり、「安定性」が大きな強みになると強調しています。

「その明確さがあることで、より進んだ地点から作業に取り組むことができ、昨年築いた土台の上にさらに積み重ねていくことができます」と語るのは、1992年生まれのマドリード出身のマルティン監督で、契約は2026年6月30日までとなっています。

マルティン監督は、この継続性こそが「チームのアイデンティティと価値観を維持するために決定的である」と述べています。

とはいえ、この夏には重要な選手の退団もありました。138試合に出場し40得点を挙げたラシーダ・アジバデの移籍は大きな痛手です。また、マルタ・カルドナ、アイノア・モラザ、メルル・バースもチームを去りました。

「彼女たちは成績の面だけでなく、得点や出場時間以上に、日々の努力の文化をチームにもたらしてくれました。彼女たちが設定してくれた最低限のパフォーマンス基準が、チームの方向性を定める手助けとなり、プロジェクトの礎を築いてくれました」と、監督は感謝の気持ちを述べています。

しかし、退団の一方で新たな補強も行われました。マカ・ポルタレスが他クラブや海外を経て帰還しました。「彼女はアトレティコ愛を胸に戻ってきてくれました。エンブレムに対する気持ち、求められる厳しさを理解しており、毎日情熱を注いでくれるでしょう」とマルティン監督は期待を寄せています。

さらに、ゴールと攻撃力をもたらす存在としてアマイウル・サリエギが加入。加えてアレシアの復帰もあり、監督は「彼女はチームにアイデンティティを与えてくれます。自分がどんな選手かを理解しており、ここでプレーする準備が十分にできています」と評価しています。

一方で、プレシーズンのスタート時点では6人の主力選手が不在です。ベルデ・ボー・リサ、シンネ・イェンセン、タチアナ・ピントはスイスで行われているユーロに出場中で、ルアニー、ジオ、ガビはエクアドルで開催中のコパ・アメリカに参戦しています。

いずれもチームにとって重要な選手ですが、マルティン監督は動じていません。「最初のセッションから非常に高いレベルでした。選手たちは開始前からもっとトレーニングを求めていました。それが彼女たちの野心を物語っています。毎日を成長のチャンスにしていきたいです」と語ります。

短期的な目標については、あくまでも現在に集中するとし、「開幕戦の相手のことは考えていません。大事なのは今日のトレーニングです。そして次は明日のトレーニング。今の時期は成功への基盤を築くチャンスです」とコメントしました。

サポーターとのつながりもプロジェクトの要です。マルティン監督はファンの存在を称賛し、「私たちは最高のファンを持っています。その期待に応える責任があります。コパの決勝戦でもそれを実感しました。彼らの応援は圧倒的でした」と述べました。

自身の目標については明確で、「すべてを向上させたい。もっと多くの試合に勝ち、失点を減らし、得点を増やし、より良く戦いたい」と語っています。

「このチームは野心に満ちており、偉大なことを成し遂げたいと考えています。そしてアトレティコを代表する存在としてふさわしくありたい。それこそが、私たちを勝者のチームにするものです」と締めくくりました。

アトレティコ・フェメニーノは、8月9日(スペイン本土時間14時)にニューカッスル・ユナイテッドと対戦し、2025年セラカップで今季初の親善試合を行います。その後は8月14日から17日にかけてミラノへ遠征し、ウィメンズカップに参加予定です。リーグ戦は8月31日の週末に開幕し、エスパニョールとの対戦でスタートを切る予定です。

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