CUCビジャルバ、53年の歴史に幕──アトレティコCへ移行

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去る6月19日木曜日、コジャド・ビジャルバにて、ピエロ・カッポーニ氏とミゲル・アンヘル・ヒメネス氏が率いる理事会の会合が行われました。アトレティコ・マドリーとの合併が既成事実となりつつあった中で、正式に合併の決断が下されました。投票結果は全会一致で、ビジャルバのチームは2025-26シーズンより「アトレティコC」となります。

これにより、マドリードの地域サッカー界を代表するクラブの一つであるCUCビジャルバの53年にわたる歴史が終わりを迎えることとなりました。同クラブはこれまでスペインの三部リーグ(Tercera División)が最高到達点でした。最終的には全29チーム、プレベンハミン(幼児年代)からシニアまで育成カテゴリーを網羅し、700名の登録選手を擁する大所帯となっていました。

合併決定後、ピエロ・カッポーニ氏は以下のような声明を発表しました。声明ではアトレティコ・マドリーを「スペインで最も重要なスポーツ株式会社」と称賛する一方、市役所が本件に対して努力を怠ったと非難しています。

「この冒険を始めた3年半前、まさかこのような形で終わるとは思いもしませんでした。当時、我々が到着したクラブはどん底の状態でした。登録選手は200名、巨額の負債、他クラブとの熾烈な対立、スポンサーの少なさ、そして荒れ果てたオフィス。私たちは多くのことを成し遂げ、多くの失敗もしました。でも、すべては情熱から来るものでした。

今日、この歴史的な合併を経てクラブは700名近くの登録選手を抱え、スペインで最も重要なスポーツ株式会社との提携を結び、財政も健全化され、カンテラ(育成組織)にとって極めて有望な成長プロジェクトも立ち上がっていました。

正直なところ、どこで道を誤ったのか分かりません。なぜ市役所がこのプロジェクトを脅威と見なしたのかも分かりません。確かに、選挙期間中を除いて市からの支援は一度もありませんでした。しかし、アトレティコ・マドリーの参入に妨害を加えることで、市内最古のクラブに害を与え、特にカンテラの選手たちやその家族にまで影響を与えるのは、まったくもって理解できないことです。

加えて、私自身の健康上の深刻な問題もあり、思うように戦えなかったことも悔やまれます。この失敗については私にも責任があります。『CUC』の消滅は、失敗以外の何物でもありません。ただし、誰にも非難されるべきではないのは、私たちがこの40か月間に注いできた努力、仕事、アイデア、資金、エネルギー、そして情熱です。

この場を借りて、これまでクラブに携わってくれたすべての方々に感謝申し上げます。まずは、クラブの原動力であったミゲル・アンヘル・ヒメネス、そしてその“心臓”であったシルビア・ディアス。彼らはこの冒険に欠かせない存在でした。

監督陣、公務員、スポンサー、ジャーナリスト、ファン、そして何より選手とその家族の皆さま、本当にありがとうございました。ともに過ごした感動は忘れません。

CUCビジャルバの元会長としての最後の想いは、ドン・サンティアゴに捧げます。彼がこの世を去ったその日から、私は彼を深く恋しく思っています。すべての欠点を抱えながらも、私はCUCビジャルバにスポーツと組織の両面で最大の成功をもたらそうと尽力してきたつもりです。そして、それを達成できたと、つい最近まで信じていました。今日、私は会長就任以来ずっと身に着けていたリストバンドを外します。そのリストバンドには『#villalbasueña(ビジャルバは夢見る)』と記されています。

この夢が、こんな形で終わってしまったことを本当に残念に思います。皆さまの今後のご多幸をお祈りしております。」

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