セルロートもフリアン・アルバレスも沈黙

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アレクサンデル・セルロートもフリアン・アルバレスもクラブ・ワールドカップでゴールを決めることはできませんでした。最終節のボタフォゴ戦でも同様で、3点差以上での勝利が求められる中、両エースの決定力とフィニッシュが欠けていたことで、その偉業は達成不可能となりました。

この大会前に29得点を挙げ、今季のアトレティコの得点王だった世界王者アルゼンチン人FWの巧みなプレーも、また、24ゴールをマークし北米遠征前のチームの得点源であった195cmのノルウェー人FWのパワフルな一撃も、不発に終わりました。

唯一決めたのは、アトレティコ史上最多得点者アントワーヌ・グリーズマンの才能と伝説でした。18試合無得点だった彼が、ようやく1-0の決勝点を決めましたが、それでも突破には不十分でした。あまりにも遅すぎたゴールでした。時は86分。後半に攻勢を強め、いくつかのチャンスを作りましたが、それ以上の結果を得るには至りませんでした。

前半で最も惜しかったのは、“アラーニャ”の異名を持つフリアン・アルバレスの40分のシュートでした。右足のターンからのシュートはゴールマウスを外れました。続いて、彼は誰もが主張したPKの対象にもなりました。映像では明らかにPKでしたが、主審セサル・アルトゥーロ・ラモスは、セルロートのボール争いでの“ファウル”を理由にその判定を取り消しました。

パサデナでは叶わず、シアトルでも叶わなかった
パサデナでは勝利は得られず、ましてやシアトル(ローズボウルから1,500キロ離れた地)でも、予想通りの結果が待っていました。パリ・サンジェルマンが35分に先制。アトレティコはそれまでにゴール枠内シュートがバリオスの1本しかありませんでした。

ビティーニャの枠外シュートがクヴィチャ・クワラツヘリアの背中に当たり、シアトル・サウンダーズのゴールへ吸い込まれたことで、アトレティコが自らのゴールにのみ頼らざるを得ない状況が、改めて浮き彫りとなりました。

明白なPK…“セルロートのファウル”で消滅
41分、前半終了間際にようやくロドリゴ・デ・パウルが見せ場を作り、アルバレスは絶好の位置からシュートを放つも、ジョン・ビクトルのゴール枠を外れました。スタジアムには信じられないという空気が漂いました。

攻勢が強まる中、グレゴレによるアルバレスへの踏みつけがあり、VARは主審を呼び出しました。ラモス主審は一度はPKと判断したかに見えましたが、さらに前のセルロートの接触を理由にPKを取り消しました。

これにはアトレティコ側もさらに不満を募らせました。初戦のPSG戦では、2-0のスコアでゴールを取り消され、2戦目ではシメオネの息子であるジュリアーノへのPKも見逃されたことに続いての判定です。

この月曜日、パサデナでのプレーの解釈も理解を超えるもので、主審がセルロートのファウルを指差して説明したものの、アトレティコの不満と困惑は募るばかりでした。試合の中で最も勢いのあった時間帯だっただけに、なおさらです。

「正直、こんなこと初めて見ました」
ハーフタイムの笛が鳴ると同時に、ディエゴ・シメオネ監督はベンチからフィールドへ駆け寄り、主審に説明を求めました。3試合でPK2本とゴール1本が取り消されたアトレティコにとっては、理解し難い状況です。

「正直、こんなこと初めて見ました。2本のPKがありました。繰り返して見ていないので自分が間違っているかもしれませんが、全ての判定で不利になっています。だからこそ僕たちはそれとも戦わなければならないのです」と、ジュリアーノ・シメオネはハーフタイムに語りました。

後半の猛攻も実らず
後半、シメオネ監督はギャラガーを下げ、グリーズマンを投入。4-2-3-1の布陣で右からジュリアーノ、アルバレス、グリーズマン、そして前線にセルロート。中盤にデ・パウルとバリオスを配置し、より攻撃的な布陣に切り替えました。3点が必要で、まだ無得点、チャンスもわずか2回という状況では、それ以外に手はありませんでした。

アトレティコは一時的にボタフォゴを押し込み、グリーズマンはポストを直撃する惜しいシュートを放ちました。セルロートもジョレンテのクロスをヘディングするも枠外。シアトルでは、アクラフ・ハキミがPSGの2点目を決め、ボタフォゴは依然グループ首位に立っていました。

攻撃にコレアが加わり、デ・パウルに代わってコケも投入。しかし、時間は残りわずか。オブラクがイゴール・ジェズスのシュートを防ぎ、希望をつなぐも、グリーズマンの1-0の得点後も点差を広げられず、時間とともにその希望も消えていきました。

アトレティコは勝ち点9中6を獲得しながらも、グループステージ敗退という結果に終わりました。

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