ワールドカップでは“もう一つの顔のセルロート”しか見えていない:「必要なときに現れるだろう」

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アトレティコ・マドリーは、シアトルで3得点を挙げて試合を終えましたが、本来であればさらに多くのゴールを記録できたはずでした。コルチョネロスは量・質ともに十分なチャンスを生み出し、ワシントン州を大量得点で後にしてもおかしくはなかったのです。

とはいえ、グループ最終戦であるボタフォゴ戦に向けたシナリオには、実際のところそれほど大きな変化はなかったかもしれません。なぜなら、突破の条件が勝ち点で並んだ場合、直接対決の成績によって決まるため、シアトル戦で1点を取ろうが10点を取ろうが、リベルタドーレス王者に3点差で勝たなければならないという条件は変わらなかったからです。

とはいえ、アトレティコにとっては、攻撃面において何かがうまくいっていないという感覚は否めません。特に、ある選手に対しては期待が大きかっただけに、その感覚は強まります。その選手とは、最高のコンディションでこの大会に臨んでいたアレクサンデル・セルロートです。彼は今回も、“二つの顔”を持つことを露呈しました。良い面としては、チャンスを作れるという点です。一方で、非常に明白な決定機をものにできない場面があり、それがチームにとって痛手となりました。

象徴的だったのは、PSG戦でのシーンです。スコアが2-0のとき、ゴール前の無人の状態でボールを大きく外してしまいました。この得点があれば、最終節での条件も変わり、ヨーロッパ王者の反撃による2失点も避けられた可能性が高かったのです。

ローズボウルでのそのミスも驚きでしたが、ルーメン・フィールドでの2つの失敗もそれに劣らないほどショッキングでした。

一つ目は、正確なクロスがエリア内に入り、セルロートが胸でトラップし、2人のDFの間でチャンスを迎えましたが、わずか4メートル先のゴールにボールを押し込む代わりにスタンドに蹴り上げてしまいました。シメオネ監督のリアクション、そしてそのジェスチャーが、このミスの重大さを物語っていました。

二つ目は前半25分、フリアン・アルバレスが絶妙なスルーパスを出し、セルロートは中央の2人のDFの間を抜け、ベッルを容易に振り切り、フェイントでGKフライを倒し、絶好の位置から右足で放ったシュートが、なぜか相手GKの体に直撃してしまいました。

今シーズン、ノルウェー人ストライカーはすでに24得点を挙げるなど素晴らしいパフォーマンスを見せていますが、こうした場面を見るたびに、「あと少し決定力があれば、どれだけ得点を伸ばしていたのか」と思わせる瞬間があります。ファンの記憶には、ラージョ・バジェカーノ戦やリール戦のように、4得点していてもおかしくなかった試合が残っています。

シメオネは気にしているのか?
これは大きな疑問です。シメオネ監督は、こうした決定機を決めきれないことを気にしているのでしょうか? 少なくとも、外向けの発言からは、あまり気にしている様子は見られません。

「決定力があれば、安心して試合を見ていられる。なければ、そのぶん苦労する。これがサッカーです」と、試合後にシメオネは語りました。そして「セルロートは、いるべき場所にちゃんといる。問題なのは、チャンスがまったく作れないときであって、彼は必要なときに現れるでしょう」とも述べています。

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