ディエゴ・パブロ・シメオネ監督が、普段ならこの手の質問を巧みに避ける人物であるにもかかわらず、今回はどっぷりと踏み込み、アトレティコのファンが喜ぶような発言をしたということは、状況の深刻さがうかがえます。
というのも、カリフォルニア州パサデナのローズボウルで行われたPSGとの一戦で、アトレティコが大敗を喫した姿を見れば、改善すべき点が明らかであり、補強が急務であることは明白だからです。そして、ロヒブランコサポーターの間で最も期待が高まっている補強候補の一人が、アルゼンチン代表でありトッテナム・ホットスパー所属のディフェンダー、クリスティアン “クティ” ロメロです。
アトレティコ・マドリーの監督であるシメオネは、2025-26シーズンを見据え、自国の後輩であるクティ・ロメロの獲得に関心があることを公の場で認めました。「クティ・ロメロが欲しいかって?もちろんです!彼は素晴らしい選手ですよ」と、DSportsのインタビューで笑顔を浮かべながら答えました。
この発言自体は一見、何気ないように思えるかもしれませんが、相手がシメオネ監督であることを考えると非常に異例です。なぜなら彼は、移籍の噂に名前が挙がる選手について聞かれても、常に「自分のチームの選手以外については話さない」と返すことで知られているからです。
クラブワールドカップでパリ・サンジェルマンに0-4で大敗したにもかかわらず、シメオネ監督はチームの将来について楽観的な姿勢を見せており、クティ・ロメロのようなクオリティの高い選手で守備を補強する可能性に希望を抱いています。なお、ロメロ自身もスペインでプレーしたいという希望を持っていると伝えられています。
しかし問題は、例によって、保有権を持つクラブ、つまりトッテナム・ホットスパーとの交渉にあります。クラブ側は、キャプテンの一人であるロメロを売却するつもりはないと明言しており、むしろクラブの会長ダニエル・レヴィ氏は契約延長を望んでいます。
したがって、シメオネ監督の望みが実現するためには、ロメロ自身が明確に移籍を望む姿勢を示し、かつおよそ7,000万ユーロ(約110億円)に及ぶオファーをクラブが提示する必要があるでしょう。
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