これはこの夏の注目の移籍劇の一つになるでしょう。すでにこちらでもお伝えしたように、デ・パウルにはジレンマがあります。一方では、契約は2026年までであり、今夏が4年前に投じた3,600万ユーロを回収する最後のチャンスとなります。他方で、契約延長に合意できなければ、アトレティコはもっとも「サッカー的な」中盤の選手(セルロートのゴールでのパスを見れば一目瞭然です)を失うことになります。彼のようにゲームを読む選手は他にはおらず、またトップレベルのフットボールにおいて欠かせない、あの「ひと癖ある闘志」をもたらしてくれる存在でもあります。本当にアトレティコは、彼より優れたミッドフィルダーを見つけることができるのでしょうか?
グリーズマン、終わりなき得点の乾き… 対照的なセルロートの決定力
アントワーヌ・グリーズマンは再び先発に名を連ねました。目的は、誰もがその並外れた才能を疑わない彼が、かつての感覚を取り戻すことにありました。黄金の左足を持つ彼ですが、現在は連続19試合ノーゴールという最悪の状態に陥っています。彼ほどの選手にとっては、あまりにも長い無得点期間であり、チームのためにも再生が求められます。その一方で、セルロートはと言えば、グリーズマンに代わってピッチに立ってからわずか7分でゴールを決め、その後さらに2得点を加えてハットトリックを達成しました。これにより、グリーズマンのゴール不足がより一層際立つ結果となりました。
モリーナ、集中すれば再びエリートに戻れる選手
前半15分の間に見せた2つのプレーは、モリーナのベストバージョン、つまりワールドカップ優勝を経験したあの姿を思い出させてくれました。今シーズンは本来の姿からは程遠く、先発出場すらニュースになるほどの状況でした。ですが、その2つのプレー(1つはアスプリジャとのサイドでの対決、もう1つはセンターバックのような対応)は、モリーナがアトレティコにとっても、トップレベルのサッカーにおいても復活可能なサイドバックであることを示しています。ただしその後には、またもや彼の批判者を喜ばせるような初歩的なミスも複数見られ、懸念は拭い切れていません。
オブラクの6度目のサモラ賞… まさに伝説
ジローナ戦ではプレーする必要すらありませんでした。いや、むしろ遠征にすら帯同しませんでした。万が一5失点などして、ラ・リーガの伝説になれない事態を避けたかったのでしょう。シメオネ監督は、自軍の大黒柱であるオブラクを守ったのです。マドリードに残った彼は、キャリア通算6度目のサモラ賞(最少失点率ゴールキーパー)を手にしました。簡単に言いますが、この数字を達成した選手は史上誰一人いません。もう、彼に対して「給料を下げろ」などと求めるのはやめるべきなのかもしれません。彼はそれに十分に値する働きをしてきました。
ミチェル監督には今もなお記念碑を
昨シーズン、ジローナは81ポイントでフィニッシュしました。これは今季の約2倍の成績です。今季はラ・リーガとチャンピオンズリーグの掛け持ちがチームに重くのしかかり、しかも昨夏にはスタメンの過半数以上の選手を失ったこともありました。ですから、ミチェル監督がジローナで成し遂げたことの価値は、これっぽっちも色あせるべきではありません。モンティリビの人々は、彼に大きな借りがあるのです。
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