ルイス・アラゴネスとディエゴ・パブロ・シメオネは、アトレティコ・マドリーの歴史に最も大きな足跡を残した二人です。両者とも、まずはピッチ上でスター選手として輝き(アラゴネスは370試合、シメオネは172試合に出場)、その後は監督としてチームを導きました(アラゴネスは612試合、シメオネは現在735試合を指揮)。合計で1,889試合もの時間を、この「クマとマドローニョの紋章」を胸に戦ってきたことになります。
それだけでも十分に、この二人に対して一冊の書籍が捧げられる理由になります。ルベン・ウリア氏とイバン・バルガス氏による著書『Eternos: Simeone y Aragonés(永遠:シメオネとアラゴネス)』は、その思いを形にした作品です。本書には、ワールドカップ王者であるダビド・ビジャが序文を寄せています。彼は、スペイン代表でアラゴネスの指導を受け、アトレティコではシメオネ監督の下でプレーしました。本書の出版はロカ・エディトリアルの協力がなければ実現しませんでした。
5月20日(火)、マドリードの「カサ・デル・リブロ」にて、本書の発表イベントが開催され、300名以上が来場しました。司会はDAZNの実況者であるフラン・ギジェン氏が務め、来場者は著者たちがこの本を書くに至った動機や、二人の著者が築いてきた深い関係性について直接聞くことができました。ルベン・ウリア氏は、「この本は、イバン・バルガスというこの国でも最高のジャーナリストの一人に対する敬意の表れです」と語りました。
執筆にあたっての大きな動機の一つは、ルイス・アラゴネスについての本格的な書籍がほとんど存在していなかったことです。シメオネに関する書籍は近年いくつか出版されていましたが、「サビオ(賢者)」と称されたアラゴネスについてはほとんどありませんでした。アラゴネスのパートを担当したイバン・バルガス氏は、プレゼンテーションで、「本書の数あるエピソードの中で最も印象に残っているのは、2008年にスペインをヨーロッパ王者へと導いた場面です。あのとき、ルイスはトーレスにこう言いました。『今が我々の瞬間だ、ニーニョ(坊や)。君がピッチに出て、2点を決めて、我々は優勝するのだ』」と語りました。
イベントの中で、クラブ関係者であるウリア氏は、この二人に対する敬意についても強調しました。「ルイス・アラゴネスが監督だったときには、その手腕に疑問を持たれました。存命中にはひどい扱いを受けたこともありました。そして彼が亡くなって初めて、我々は彼が伝説だったと気づいたのです。今、私たちは毎試合のたびに大きな機会を与えられています。ルイスは亡くなりましたが、チョロはまだ生きています。そして、彼はすでに伝説です。だからこそ、彼に対して感謝と敬意を示しましょう。好みの問題や、調子の波はあるかもしれませんが、彼はアトレティコ・マドリーを偉大なクラブにするために生きているのですから」
『Eternos: Aragonés y Simeone』は現在、Amazonで最も売れている本の一つとなっており、発売からわずか数日で早くも第二版に突入しました。アトレティコ・マドリー、そしてサッカーを愛するすべての人々にとって、まさに必読の一冊です。
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