アトレティコ・マドリーとシメオネ監督は、コレアのような“途中出場から流れを変えられる選手”を見つけるのはほぼ不可能だということを理解しています。コレアはアトレティコでの465試合のうち、228試合に先発、237試合に途中出場という数字を残しています。クラブは複数ポジションの補強を検討していますが、たとえ背番号10の彼が退団したとしても、前線の補強が最優先事項というわけではありません。しかし、人員の補充は避けられないでしょう。
そのためクラブ側は明確にしています。コレアは今もアトレティコの選手であり、2026年まで契約を残しています。よって、退団にはクラブの要求に見合った正式なオファーが必要です。メキシコ移籍の可能性も取り沙汰されていますが、それにはティグレス側がアトレティコの条件に歩み寄る必要があります。
ただし、コレア本人はすでにメトロポリターノでの最終戦を終えたことを示唆する投稿をSNSで行っています(「今日はホームでの最後の試合を過ごしました…」)。
彼はその役割において、すでにアトレティコに不可欠な存在となっており、膠着状態の試合を打開し、スタメン争いもできるような選手が必要になるでしょう。そして、もしコレアが退団したら、その“コレア的存在”を誰が担うのでしょうか?
例えば、グリーズマンがそのような役割に移行する可能性があります。今シーズン初めは絶対的なスタメンで、つい最近まではフィールドプレーヤーで最多出場時間を誇っていました(フリアン・アルバレスの3,615分に対し、グリーズマンは3,488分)。彼は今季52試合に出場し、41試合で先発しましたが、直近6試合のうち5試合ではベンチスタートとなっています。AS紙が3月26日に報じた通り、グリーズマンは契約終了までアトレティコに留まる意向ですが、出場時間を抑えながらも、フリアン・アルバレスの“サポート役”として重要な役割を担う構想のようです。
また、コレアと同じ代理人を持つアルゼンチン人、ティアゴ・アルマダも、代役候補として以前から名前が挙がっています。セカンドストライカーやサイドアタッカーとしての適性、狭いスペースでのドリブルやターンといった特徴を持ちます。彼は現在24歳で、リヨンへのローン移籍では目立った活躍はできませんでしたが、ボタフォゴへの復帰が決まっています。また、アルゼンチン代表として8試合で3ゴールを記録し、ワールドカップ優勝メンバーでもあります(コレア、フリアン、ナウエル・モリーナ、デ・パウルと同じ)。
エスパニョールのハビ・プアドもフリーで獲得可能な選手として注目されています。こうした自由契約の選手は、過去にアドリアンのような成功例もあるため常に魅力的です。加えて、ローン移籍での獲得候補として、ダルウィン・ヌニェス、ゴンサロ・ラモス、ファビオ・シルバなどの名前もリストアップされています。
最後に、2024年1月のモイーズ・キーン獲得の試みにも触れておきます。イタリア人FWは1月28日にメトロポリターノを訪れ、バレンシア戦を観戦し、その後の冬の新加入選手として契約予定でした。しかし、当時抱えていた負傷がメディカルチェックで問題視され、契約は破棄されました。結局、キーンは3月10日まで復帰できなかったため、最初の1か月半を欠場することを避けたクラブの判断は正しかったとされています。とはいえ、キーンは今季フィオレンティーナで大活躍中であり、43試合で24ゴールを記録しています。
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