2-0。 オサスナがヨーロッパを見据える一方、アトレティコは無気力な姿を見せる

この記事は約5分で読めます。

サッカーの世界というのは、まるで人生の現実そのもののように、格言や定説に満ちたものです。その一つが、「この時期の試合は、より必要としているチームが勝つ」というものです。そして、アトレティコ・マドリーがオサスナとエル・サダールで戦ったこの試合は、まさにその格言を体現していたように感じられました。

ビセンテ・モレノ率いるオサスナは、ヨーロッパ進出を懸けた戦いに臨みました。一方で、ディエゴ・パブロ・シメオネ率いるアトレティコは、チャンピオンズリーグ出場権をすでに確保しており、特に目先に目標があるわけでもない状態で、集中力と献身を求められるスタジアムに乗り込んできました。

アトレティコがオサスナのペースに流されたとは言いませんが、何かを懸けて戦っているようには見えない、どこか無気力な姿勢が見受けられました。その結果、アトレティコは前後半に1点ずつ、合計2失点を喫し、いずれもヘディングによるものでした。これは、今季それまでに同じ方法で喫した失点数と同じです。

アトレティコは序盤から地元チームにプレッシャーをかけようとしましたが、そこに立ちはだかったのは、カンファレンスリーグ進出を賭けたオサスナでした。試合開始4分、アトレティコはCKから最初のチャンスを得ました。オサスナのエリア内には両チームが密集しており、セルロートの足元にボールが転がりましたが、カテナの対応もあり、力強いシュートにはなりませんでした。

オサスナもすぐに応戦しました。オブラクのゴールから20メートルの位置でボールを奪い、アイマル・オロスがエリア内へ侵入しましたが、左足のシュートは力なく、オブラクが地面で無難にキャッチしました。

試合は徐々に、ボールをコントロールするたびに小競り合いが生じるような展開へと進みました。アトレティコは、ホームスタジアムであるメトロポリターノを離れた試合で苦戦していることを意識していたはずです。そして、ビセンテ・モレノのチームがセットプレーに強いこともまた、警戒すべきポイントでした。

アトレティコは自ら問題を招きがちなチームです。そして、オサスナの先制点はまさにその一例でした。セルロートがクリアしようとしたボールが、攻撃側の選手の介入によりゴールラインを割る結果となり、本来与える必要のなかったコーナーキックが与えられました。

たしかに、アトレティコはこの試合までにヘディングでの失点がリーグ最少の「2」でした。しかし、オサスナのセットプレーの強さも事実です(この日だけでさらに2失点)。前半25分、オサスナはまるで大晦日のプエルタ・デル・ソルのような混雑の中、スクリーンプレーや混戦の中からカテナがヘディングで先制ゴールを決めました。これがオサスナの今季22点目のセットプレーからの得点です。

その10分後、アトレティコも同点のチャンスを迎えました。バリオスが右サイドからクロスを上げ、セルロートがボヨモの裏を取り、ダイビングヘッドで狙いましたが、オサスナのGKセルヒオ・エレーラがゴールライン上でキャッチしました。彼の反応は本能的なものでしたが、普通であれば同点になっていてもおかしくない場面でした。

シメオネ、戦術を変更
後半、シメオネ監督はサイドの厚みを出すためにシステム変更を行いました。セサル・アスピリクエタとサム・リーノを投入し、ハビ・ガランに代えて左にリーノを、ジュリアーノ・シメオネに代えてアスピリクエタを入れ、システムを5-3-2に変更しました。アスピは左の3バックに入り、ジョレンテが右のウイングバックを務めました。

しかし、この変更は長くは続きませんでした。後半開始から5分後、パブロ・バリオスが脳震盪のため交代を余儀なくされ、代わってモリーナが投入され、ジョレンテは中盤に戻りました。

その後も、シメオネはさらなる交代で試合の流れを変えようとしましたが、後半のオサスナは非常に落ち着いた試合運びを見せていました。グリーズマン、コレア、ギャラガーをコケ、フリアン、セルロートに代えて投入しました。フリアンは出場停止明けで精彩を欠き、セルロートも前節レアル・ソシエダ戦での活躍とは打って変わって影が薄い出来でした。

アトレティコはほとんどチャンスを作れず、オサスナは冷静にチャンスを待ちました。特に、ボールの競り合いではボヨモが相手に勝つ場面が多く、中盤付近でのボール奪取から攻撃をスタートしました。そして最後は、ブディミルがル・ノルマンを振り切り、頭で合わせて2点目を決め、オサスナにヨーロッパへの希望をつなぐゴールとなりました。


Osasuna 2-0 Atlético de Madrid

Osasuna: Sergio Herrera, Jesús Areso, F. Boyomo, A. Catena, Juan Cruz (Abel Bretones m.81), Pablo Ibáñez (J. Moncayola m.71), Lucas Torró, Rubén Peña (Kike Barja m.60), Aimar Oroz (Moi Gómez m.88), Bryan Zaragoza (Iker Muñoz m.72), A. Budimir (Raúl García m.88)

Atlético: Jan Oblak, M. Llorente, J. Giménez, R. Le Normand, Javi Galán (Samuel Lino m.46), Giuliano (C. Azpilicueta m.46), R. De Paul, Koke (Ángel Correa m.64), Pablo Barrios (Nahuel Molina m.52), A. Sørloth (C. Gallagher m.67), Julián Alvarez (A. Griezmann m.63)

Goles:(1-0) A. Catena (25′), (2-0) A. Budimir (82′)

Tarjetas: R. De Paul (25′), Pablo Ibáñez (40′)

Árbitro: Mario Melero López

Espectadores: 21.000 en el El Sadar


コメント