ディエゴ・シメオネ監督は、火曜・水曜にアレクサンデル・セルロートを、そして木曜にはアントワーヌ・グリーズマンを先発候補として試しました。アラベス戦に向けてのスタメンにおいて、今季より多くのシュートとゴールを記録しているノルウェー人フォワードのセルロートか、より効果的でパスに優れ、ボール奪取能力もあるフランス人アタッカーのグリーズマンかが、唯一の未確定要素となっています。他のポジションはすでに固まっているようです。
3日連続の練習でも、その他のポジションの選手たちは変わりませんでした。ゴールキーパーにはヤン・オブラク、ディフェンスにはマルコス・ジョレンテ、ロビン・ル・ノルマン、クレマン・ラングレ、ハビ・ガラン。中盤にはジュリアーノ・シメオネ、ロドリゴ・デ・パウル、パブロ・バリオス、コナー・ギャラガー。そして前線にはフリアン・アルバレスが入り、残る1枠をセルロートとグリーズマンで争う形です。
4月19日以降、セルロートはラ・パルマス戦の0-1の敗戦、ラージョ・バジェカーノ戦の3-0の勝利の両試合で先発出場し、後者ではゴールも決めました。その一方で、グリーズマンはラージョ戦で61分から途中出場し、数週間ぶりに調子を取り戻し、フリアン・アルバレスとの連携からチーム3点目をアシストして、ポジション争いを再燃させました。
今季の成績を比較すると、グリーズマンの方が効率的です。48試合・3,360分の出場時間(40試合で先発)で16ゴールを記録しており、1試合90分あたりのゴール数は0.4となっています。これはセルロートの0.73に劣るものの、グリーズマンの方が全体としての影響力は高いとされています(データ出典:Be Soccer Pro)。
セルロートは45試合に出場し、出場時間は1,843分で、グリーズマンより1,547分少ないです。17試合しか先発していない一方で、途中出場で11ゴール(712分)、先発では6ゴール(1,131分)を挙げています。期待ゴール(xG)はセルロートが14.85、グリーズマンが12.63となっています。
決定率ではグリーズマンの方が高く、48.48%に対し、セルロートは44.74%です。ただし、シュート数ではセルロートが優勢で、90分あたり3.23本に対して、グリーズマンは1.86本です。枠内シュートも、セルロートが1.63本、グリーズマンが0.83本となっています。
グリーズマン、11試合連続ノーゴール
グリーズマンはアトレティコでの通算200ゴール達成を目指しており(現在は437試合で197ゴール)、そのプレーエリアはペナルティエリアよりも中盤に近い位置に広がっています。アシスト数ではグリーズマンが0.23、セルロートが0.09とリードしており、キーパス(0.53対0.22)、成功率の高いパス(36.48対11.87)、正確なエリア内パス(1.86対0.34)でも上回っています。
さらに、ファウルを受ける回数(0.85対0.77)、敵陣でのボール奪取(1.78対0.86)でもグリーズマンが優れ、ボールロストはセルロートより少ない(11.09対12.39)です。
かつては絶対的なレギュラーだった背番号7のグリーズマンですが、今季は15ゴールを挙げてチームに10勝をもたらした後、ここ16試合でわずか1得点と低調が続いています。2015年以降、シメオネ監督の下で不可欠な存在でしたが、現在は2試合連続でベンチスタートとなり、138試合ぶりの出来事となりました。
現在のスタメンにはセルロートが名を連ねており、グリーズマンの得点数をも上回っています。セルロートはラージョ戦での得点により今季17ゴール目。一方のグリーズマンは2月25日、バルセロナとの4-4での試合(コパ・デル・レイ準決勝第1戦)でのゴールを最後に、16ゴールで足踏みしています。第2戦ではアトレティコがホームで0-1で敗れ、敗退しました。
それ以来、「小さな王子(エル・プリンシピート)」ことグリーズマンは公式戦11試合連続でノーゴール。直近16試合での得点はわずか1ゴールのみです。
アトレティコでのワースト記録は、2022年2月23日から5月22日まで続いた17試合連続ノーゴールで、今回の不振はそれにあと6試合で並びます。
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