リーグ優勝の可能性は消滅し、13シーズン連続でのチャンピオンズリーグ出場が目前に迫っているアトレティコは、今季終盤において、ヨーロッパ大会出場権争いや残留争いにおける「裁定者」となりつつあります。残り5試合は、いずれも大きな目標をかけた相手との対戦となります。
残留を争っているのは、降格圏よりわずか勝ち点2上のアラベス(今週土曜にビトリアで対戦予定)と、最終節にモンティリビで対戦するジローナです。今季のアトレティコは、レガネスに勝ち点3、ヘタフェに3、ラス・パルマスに3、エスパニョールに4を落としています。
チャンピオンズリーグ出場を目指しているのは、現在6位でビジャレアルに勝ち点1差をつけられているベティスで、アトレティコは最終節直前のホーム戦でこのベティスを迎え撃ちます。前半戦では、アトレティコはベニート・ビジャマリンで0-1と敗れた後、15連勝という歴史的な快進撃を開始しました。
また、欧州大会出場権を狙っているのは8位のオサスナ(この順位はカンファレンスリーグ出場権が与えられます)で、アトレティコはエル・サダールで対戦予定です。さらに10位のレアル・ソシエダ(オサスナとは勝ち点2差)とも来週ホームで対戦します。前半戦のサン・セバスティアンでの対戦では、1-1の引き分けに終わっています。
残り15ポイントがかかった中、アトレティコは現在3位に位置し、首位バルセロナとは勝ち点10差、2位レアル・マドリーとは6差です。一方で、4位のアスレティック・クラブには6ポイント差、5位のビジャレアルには11ポイント、6位のベティスには12ポイントのリードを保っています。
シメオネ率いるアトレティコが、13シーズン連続でチャンピオンズリーグ出場を決めるには、残り5試合であと勝ち点4を獲得する必要があります。しかし今季は、全てを狙えると感じていたにもかかわらず、結局は何も得られなかったという苦いシーズンとなりつつあります。リーガでは自滅し、コパ・デル・レイではバルセロナに準決勝で敗れ、チャンピオンズリーグでもレアル・マドリーにベスト16で敗退しました。
前半戦終了時には首位だったアトレティコですが、後半戦で大きく失速しています。主な敗戦には、レガネス戦での0-1、ヘタフェ戦での1-2、バルセロナに2-4、ラス・パルマスに0-1などがあります。後半戦では42ポイント中22しか獲得できておらず、前半戦では57ポイント中44ポイントを獲得していました。
6月から7月にかけて開催されるクラブ・ワールドカップを待つ中で、現時点でアトレティコにとって今季残された唯一の確実な目標はチャンピオンズリーグ出場権の確保となっています。ただし、数学的にはさらなる上位を狙う可能性も残されています。
一つの可能性として、2位浮上がまだ現実的に残っていますが、それにはアトレティコが完璧な終盤戦を送る必要があり、レアル・マドリーが2敗、もしくは3引き分け以上をする必要があります。これは現実的には困難なミッションです。とはいえ、4位以内を確保することは、スペイン・スーパーカップ出場権を意味します。
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