ディエゴ・パブロ・シメオネは、すでに指導者として伝説的な存在となっています。最近、彼を称賛した人物の一人が、バイエルン・ミュンヘンおよびドイツ代表のレジェンド、フィリップ・ラーム氏です。ラーム氏は、2016年にそのスタイルを自ら体感したことを、英紙『ガーディアン』で振り返っています。
「2016年のチャンピオンズリーグ準決勝で、私たちバイエルンはアトレティコ・マドリーに敗退しました。相手は180分間、最大限のインテンシティを発揮してきました。1秒たりとも私たちに隙を与えることはありませんでした。ディエゴ・シメオネのサッカーには、今でも感銘を受けます」と、現在のイングランドサッカーの状況についての長い考察の締めくくりとして語りました。
その考察はこう始まります。「今のイタリアのチームは、かつてのフェラーリを思い出させます。200馬力からパワーを落とされ、燃料タンクは半分しかなく、ゴールまであと10周というところでガス欠になる。どんなにエレガントなデザインでも役には立ちません。先月のネーションズリーグでは、イタリアはドイツよりも組織的には優れていましたが、ドイツのインテンシティには敵いませんでした。」
さらにラーム氏はこう続けます。「イタリアの衰退にはいくつかの理由があります。たとえば、多くのクラブがもはや国内スポンサーの手にないという点もありますが、主な原因はピッチ上にあります。そこでは、主導性、献身、アスリート能力が欠けています。イタリアは、スペイン、イングランド、フランス、ドイツという他の4大リーグに比べてはるかに少ない投資しかしていません。そのうえ、選手たちの走行距離も少ないのです。イタリアは『OS(オペレーティングシステム)』をアップデートしていません。動きがあまりにも遅すぎます。このダイナミズムの欠如は根深く、クオリティの問題を生んでいます。相手のプレッシャーが低すぎると、どんな選手でも世界レベルに到達しません。そのため、バッジョも、デル・ピエロも、カンナバーロも、マルディーニも、バレージも、ガットゥーゾも、ピルロも現れないのです。」
なお、フィリップ・ラーム氏は、バイエルン・ミュンヘンでブンデスリーガ8回、チャンピオンズリーグ1回、クラブワールドカップ1回、欧州スーパー杯1回、DFBポカール6回、ドイツ・スーパーカップ3回、そして何より2014年のワールドカップをドイツ代表として制した、まさに伝説的な選手です。
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