今週木曜日、UEFAはレアル・マドリーの4選手に対し、チャンピオンズリーグ準々決勝進出を決めた試合後の物議を醸したセレブレーションについて調査を開始したことが明らかになりました。この試合はアトレティコ・マドリーを破った後、エスタディオ・メトロポリターノで行われたものです。
UEFAは以下のような声明を発表しました。
「UEFAの倫理・規律担当インスペクターが、2025年3月12日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦(アトレティコ・マドリー対レアル・マドリー)において、レアル・マドリーの選手(アントニオ・リュディガー、キリアン・エムバペ、ダニエル・セバージョス・フェルナンデス、ヴィニシウス・ジュニオール)が不適切な行為を行ったとされる件について調査を開始しました」
この調査は、UEFAがメトロポリターノでの試合に対するアトレティコ・マドリーへの罰金処分を決定したことに対し、同クラブが異議を申し立てたことを受けて行われるものです。ジャーナリストのルベン・ウリアが3月20日に自身のTwitch番組『Club Uría』で報じた内容を、スペイン紙『Mundo Deportivo(MD)』も確認しています。
アトレティコは、UEFAに対し、試合後の選手の行為に関する映像を提供しました。その中には、
- リュディガーの「首を掻き切る」ようなジェスチャー
- セバージョスによる挑発的なジェスチャー
- エムバペの股間を触る挑発的な仕草
- ヴィニシウスが観客に対して行った挑発的なジェスチャー
などが含まれていました。
選手たちが受ける可能性のある処分
UEFAは今回の件に対し、以下のような3つの処分の可能性を示しています。
- 罰金のみ(2万~4万5000ユーロ)
- 最低1試合、最大3試合の出場停止処分
- 罰金および出場停止処分の両方
過去の前例
アトレティコには、UEFAが過去に類似のケースで下した処分の前例があります。
- ディエゴ・パブロ・シメオネ(アトレティコ監督)
2018-19シーズンのチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦・ユベントス戦で、ホセマ・ヒメネスのゴール後に股間を触るジェスチャーを観客席に向けて行い、UEFAから2万ユーロの罰金を科されました。 - メリフ・デミラル(トルコ代表)
直近のEURO(欧州選手権)で、オーストリア戦のゴールを祝う際に「グレー・ウルフ」のジェスチャー(トルコの極右団体の象徴)を行い、2試合の出場停止処分を受けました。その結果、トルコ代表は準々決勝のオランダ戦で彼を起用できませんでした。 - ロドリゴ・エルナンデス&アルバロ・モラタ(スペイン代表)
直近のEURO優勝後、祝賀会の場で「ビバ・ジブラルタル(ジブラルタル万歳)」と発言し、それぞれ1試合の出場停止処分を受けました。
レアル・マドリーへの影響
こうした前例を踏まえると、UEFAは今回のレアル・マドリーの選手たちに対し、何らかの処分を科す可能性が高いと考えられます。特にアントニオ・リュディガーは、最も重い処分を受ける可能性があります。彼の「首を掻き切る」ジェスチャーは威嚇的な行為とみなされるため、最低1試合の出場停止、場合によっては3試合の出場停止もあり得るでしょう。
その結果、レアル・マドリーは、チャンピオンズリーグ準々決勝アーセナル戦に向けて戦力を欠く可能性があり、厳しい状況に立たされることになります。
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