ジュリアーノ、挑戦から挑戦へ

ジュリアーノ・シメオネには、これまで克服できなかった挑戦はありません。アトレティコ・マドリーでの圧倒的な存在感は、チームの誰にとっても驚きではありません。フリアン・アルバレスと同じくスタメンに欠かせない選手となり、1月には自身の父でもあるディエゴ・シメオネ監督から求められたゴールを決め、ついに初のダービーへと挑みます。

2025年1月24日
「ジュリアーノ（ディエゴ・シメオネの息子であり、アトレティコの選手）を私は一人のサッカー選手として見ており、彼の努力を評価しています。チームに残すと決めたとき、私たちは彼にこうなることを期待していました。今、彼はまさに期待通りのプレーをしている。だが、彼にはさらなる向上が求められる。ゴールを決める必要があるのです」と、シメオネ監督は語りました。

「そして彼には、このスポーツで最も大切なものがあります。それは情熱、勇気、献身、謙虚さです。この道を進み続ければ、彼はさらに成長するでしょう」と、監督は22歳の若きウインガーについて語りました。彼は昨年12月18日に22歳になったばかりで、今シーズン、フリアン・アルバレスとともにチームの最後の6試合すべてでスタメン出場を果たしています。

2025年1月29日
試合開始5分、ジュリアーノはフリアン・アルバレスからのパスを受け、クロスシュートを放ちます。彼のゴールでアトレティコ・マドリーはザルツブルク戦の先制点を奪い、4-1で勝利。チャンピオンズリーグのベスト16へと進出しました。さらに、アントワーヌ・グリーズマンの0-2となるゴールもアシストしました。

2025年2月1日
試合26分、アトレティコはマジョルカと0-0の状況。ロビン・ル・ノルマンがミッドフィールドでボールを奪い、ジュリアーノ・シメオネへとつなぎます。ジュリアーノは止められないドリブルで相手陣内を切り裂き、ペナルティエリア付近でサム・リーノへ完璧なパスを供給。1-0となるゴールをアシストしました。これは彼にとって今シーズン5つ目のアシストとなりました。

2025年2月4日
ジュリアーノはローテーションで休むことなく、さらなる活躍を続けます。試合8分、ハビ・ガランが左サイドからクロスを上げると、ジュリアーノは相手DFフアン・ベルナトの滑り込みをかわしながらヘディングで1-0の先制点を決めました。さらに16分、リーノが自陣でボールを奪取、フリアン・アルバレスがドリブルで敵陣へ運び、ロドリゴ・デ・パウルがジュリアーノに絶妙なアシスト。彼は2-0となるゴールを決めました。これで今シーズン4得点目です。

3試合連続ゴールの活躍
この3試合で3ゴールを記録し、アトレティコやラ・リーガで最も注目される選手の一人となりました。「ジュリアーノは非常に努力家で、謙虚で、質の高いプレーをする。彼の活躍はチーム内では誰も驚いていない」と、ロビン・ル・ノルマンは5-0で勝利したヘタフェ戦後に語りました。この試合ではジュリアーノがファンから父シメオネと同じチャントで称賛を受けるほどの活躍を見せました。

ジュリアーノ・シメオネは、その圧倒的なスピード、競争心、粘り強さ、そして献身的なプレースタイルで、スタメンの座を確固たるものにしました。彼の果敢な姿勢やドリブル突破力は、現在のチームに欠かせない要素となっています。

「彼は本当に素晴らしい時期を迎えています。彼の最大の強みはエネルギーです。それは買うことのできないもの。持っているか、持っていないかのどちらかです。もちろん、彼には成長すべき部分がたくさんあるし、改善すべき点もある。しかし、このエネルギーを持ち続けることができれば、彼のキャリアにおいて非常に重要な要素となるでしょう」と、父であり監督でもあるシメオネは語りました。

最初の14試合では1試合のみのスタメン…
ジュリアーノは、昨シーズンアラベスにレンタル移籍していましたが、2023年8月に重傷を負い、2024年1月までプレーできませんでした。それでも、復帰後の活躍が評価され、今シーズンはアトレティコのトップチームに残ることが決まりました。しかし、最初の14試合ではほとんど出場機会がなく、スタメンはわずか1試合だけでした。

…しかし、直近21試合では18試合スタメン出場
シーズン序盤のベティス戦での敗北をきっかけに、アトレティコはチームの方向性を見直しました。そして、ジュリアーノが試合の流れを変える存在となりました。例えば、ビック戦では彼が獲得したPKをフリアン・アルバレスが決め、勝利をもたらしました。

その後、レガネス戦ではアシストを記録し、ラス・パルマス戦ではナウエル・モリーナのパスから自身初ゴールを決めました。以降、彼はチームの主力として、18試合にスタメン出場。コパ・デル・レイのカセレーニョ戦とエルチェ戦、ラ・リーガのアラベス戦以外では、すべての試合でプレーしています。

2025年2月8日、初のダービーへ
今シーズンの前半戦では、レアル・マドリーとのダービーで出場機会を得られませんでした。しかし、今や彼はアトレティコのスタメンに不可欠な存在となっています。サンティアゴ・ベルナベウでの首位争いをかけた一戦で、彼は再び新たな挑戦に挑みます。

「自分が改善しなければならない点を意識しています。まだまだ欠点が多いですが、小さな部分を毎日成長させたいと思っています」と、ジュリアーノはヘタフェ戦後に語りました。