12月17日火曜日、アトレティコ・マドリーの伝統的な社会委員会が開催されました。この会議では、クラブの一部役員と、ファンを代表するソシオ(会員)たちが集まり、クラブの意思決定をファンの利益とより一致させるための話し合いが行われます。
今回の会議では、「リヤド・エア・メトロポリターノ」スタジアム周辺にある「センテナリオスの小道」からティボ・クルトワのプレートを削除するための第一歩が踏み出されました。この情報は、「ベンディタ・アフィシオン・ロヒブランカ」番組で明かされたものです。なお、この小道の名前は、かつてこの社会委員会の要望により「センテナリオス」から「レジェンダス(伝説)」へと変更されています。
クラブ側は、来夏に行われる社会委員会において、プレートを削除する際の基準を作成することを決定しました。この基準により、他の歴史的な選手のプレートも削除される可能性が生まれることになります。
例えば、クルトワのほかにも、かつてロヒブランコ(アトレティコの愛称)のファンとの関係が悪化したウーゴ・サンチェス、アグエロ、ジョアン・フェリックスといった選手のプレートも削除対象になるかもしれません。
クルトワとアトレティコの因縁
ティボ・クルトワは、2011年から2015年までチェルシーからのレンタル選手としてアトレティコに所属していました。当時、チェルシーでの出場機会が難しい状況で、ビセンテ・カルデロンでトップレベルのゴールキーパーへと成長しました。アトレティコでは、リーガ、ヨーロッパリーグ、UEFAスーパーカップ、国王杯(コパ・デル・レイ)を獲得し、公式戦154試合に出場するなど、主力選手として活躍しました。この功績により、「センテナリオスの小道」に名前を刻むプレートが設置されました。
問題が起きたのは2014年にチェルシーへ復帰した後のことです。4年間ロンドンでプレーした後、マドリードへの復帰を決断しましたが、アトレティコに空きがなかったため、宿敵であるレアル・マドリーに加入しました。この決断がアトレティコのファンに大きな不満をもたらしました。
さらに、2022年のリヴァプールとのチャンピオンズリーグ決勝の前日会見で、アトレティコ時代にレアル・マドリーに敗れた決勝について尋ねられた際、「レアル・マドリーと対戦すれば、彼らが決勝で勝つのは分かっている。今では自分も“正しい側”にいる」と発言し、ファンの怒りを買いました。その後、一部のファンがプレートを取り外そうとした際には、アトレティコのエンリケ・セレソ会長が「プレートを外したいなら、ツルハシとスコップを持って自分でやるんだな」と述べる一幕もありました。
最近では、直近のダービーマッチでレアル・マドリーがゴールを決めた後、クルトワが観客を煽るような行動をしたことが問題となりました。一部のファンが彼に物を投げつけ、試合が10分間中断される事態に発展しました。
この一連の因縁の続きは、来夏に予定されている社会委員会で展開されることになりそうです。
クラブワールドカップへの支援
また、今回の社会委員会では、2024年6月にアメリカで開催されるクラブワールドカップに向けて、アトレティコ・マドリーのファンの移動を支援する方法についても話し合われました。クラブは、ソシオやファンクラブメンバーが渡航する際の支援策を検討することを約束しました。
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