アトレティコ・マドリーはここ数週間で完全に流れを変えました。リーガやチャンピオンズリーグで見放されていたチームが、7連勝を経てリーグ首位の可能性とヨーロッパでのトップ8進出の希望を手にしています。
この変化の鍵となったのが、フリアン・アルバレスとジュリアーノ・シメオネという2人の選手によるコンビネーションです。フリアンはアトレティコ加入以来最高の状態に達し、ジュリアーノはチャンスを活かして現在では不動のスタメンとなっています。
バジャドリード戦では、今季アトレティコが見せた中で最も美しいゴールに2人が関与しました。ジュリアーノがプレーを開始し、フリアンがワンツーでグリーズマンにつなぎ、グリーズマンがヒールでルーレットを披露してキーパーをかわしながらシュートを決めました。それだけではなく、フリアンが決めた0-2のゴールもジュリアーノが起点でした。ジュリアーノがボールを戻し、グリーズマンのシュートのこぼれ球にフリアンが素早く反応しました。この試合だけではなく、最近の試合でこのコンビネーションが頻繁に見られています。
プラハ戦でもフリアンが決めた0-3のゴールは、ジュリアーノとの連携から生まれました。さらに、マジョルカ戦で最も重要なゴールがありました。オブラクのロングボールをジュリアーノがうまく処理し、それをフリアンがフィニッシュ。これが0-1の勝利を導きました。
ゴールだけでなく、2人のプレーへの貢献はアトレティコ全体に良い影響を与えています。フリアンは「9番」としてもセカンドトップとしてもその技術と働きぶりを示し、一方でジュリアーノの全力で臨む姿勢がチーム全体にエネルギーをもたらしています。この2人はシーズン序盤から徐々に成長してきました。
フリアン・アルバレスがアトレティコで初ゴールを挙げたのは5試合目のことでした。これが議論を呼ぶこともありましたが、少しずつチームや新しい仲間に適応していきました。現在、彼は10ゴールと2アシストを記録しています。
シメオネ監督もフリアンの適応についてこう語っています。
「時間が必要です。すべての選手が時間を必要とします。特に品格を持った選手には待つ価値があります。フリアンは徐々に成長し、アトレティコがどのようにプレーするかを理解してきました。彼はアルゼンチンで全く異なるスタイルでプレーし、マンチェスター・シティでもまた別の方法でプレーしていました。アトレティコがどういうチームかを理解するには時間が必要でした。そして今、彼はアトレティコのスタイルをより良く理解してきています。彼の持つ全ての特性がチームにとって素晴らしい影響を与えています。」
一方でジュリアーノは、オリンピックでの活躍を評価され、最終的に監督の決定でチームに残ることとなりました。この判断を、父親が監督だからだと批判する人もいました。しかし彼は4節目までトップチームでデビューすることができず、最初は苦労しました。
それでもジュリアーノは日々のトレーニングで努力を重ね、与えられた時間を最大限活かしました。チームが右サイドで問題を抱えていたときにはウィングバックとして頭角を現しました。ナウエル・モリーナとコンビを組み、その後もマルコス・ジョレンテと継続して好プレーを見せました。
試合を重ねるごとにジュリアーノは欠かせない存在となり、もはや彼の父親が誰かという話題は消え去りました。現在、彼は3アシストと1ゴールを記録していますが、それ以上に彼がピッチで残す印象の方がはるかに強烈です。
今、この「ジュリアン」がいるアトレティコは確実に強くなっています。
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