アカデミーの優等生、タウフィック・セイドゥ

この記事は約3分で読めます。

たとえどんな厳しい敗戦であっても、そこから忘れられない物語が生まれることがあります。そして、アトレティコ・マドリードのタウフィック・セイドゥにも、そんな物語が待っているかもしれません。この中盤の選手は、5月18日(土)に行われたセウタ戦(4-0)で、アトレティコBチームでデビューを果たしました。アトレティコBにとって厳しい試合となった一方、タウフィックのデビューは、多くのファンにとって忘れられない瞬間となりました。2008年生まれのタウフィックは、アトレティコ・マドリーのアカデミーで最も才能ある選手の一人として注目されています。攻撃的なミッドフィルダーまたはセカンドストライカーとしてプレーし、優れたテクニック、スピード、ドリブル能力、ゴール感覚を備えています。

3月にハノ・モンセラートが史上最年少の2006年生まれとしてアトレティコBでデビューを果たしましたが、タウフィック・セイドゥのデビューはさらに衝撃的と言えます。というのも、彼は1月20日に誕生日を迎えたばかりの16歳なのです。21世紀のアトレティコ・マドリーにおいて、3部リーグでのデビュー年齢記録はサウール・ニゲスの15歳281日です。タウフィックは、推進力と優れたボールコントロールを備えたミッドフィールダーで、シーズンをアトレティコのカデーテAチームでスタートしましたが、その後は頻繁にフベニールBチームでプレーしました… そして、フェルナンド・トーレスの指導のもとでまだ15歳の頃にユースリーグでデビューしました。

ガーナの首都アクラで生まれた彼は、スペインU-16代表としてプレーしています。2018年からアトレティコ・マドリーの下部組織に所属しており、クラブからも将来を期待されています。タウフィックは、16歳になったタイミングで2029年までのプロ契約を締結しました。これは、レアル・マドリーを含む欧州ビッグクラブが獲得を狙っていたため、アトレティコ・マドリーが早期に才能を確保するために行った処置です。タウフィック本人も、アトレティコ・マドリーでのキャリアを望んでおり、クラブと選手の間で強い信頼関係が築かれています。

タウフィックは、選手としての才能だけではなく、学業成績にも優れています。素晴らしい成績を収めており、スペイン語、英語、フランス語を流暢に話します。チームメイトやクラブ関係者からも好かれている人柄の持ち主です。すでにシメオネ監督の下でトップチームの練習にも度々参加しており、その早熟な才能は誰の目にも明らかです。焦らずに成長していくことが大切ですが、タウフィックの歩みは目覚ましいスピードで進んでいます。16歳にして、早くもプリメーラRFEFとUEFAユースリーグという舞台を経験しました。苦い敗戦となったデビュー戦も、将来的に語り継がれる記念すべき一日になるかもしれません。

コメント