スペインプロリーグ機構ラ・リーガが18日のラ・リーガ第6節、シビタス・メトロポリターノでのアトレティコ・マドリー対レアル・マドリー(1-2)で、レアル・マドリーFWヴィニシウス・ジュニオールに対して人種差別的、侮辱的チャントが歌われたとしてスペイン政府の反暴力委員会に訴えることが明らかとなった。スペイン『カデナ・コペ』や『マルカ』が報じた。
ダービー前、ヴィニシウスのダンスによるゴールセレブレーションが挑発的か否かという論争が起こり、それがテレビ番組の一人のコメンテーターが発した「モノ(猿、またはふざけた真似の意)はやめろ」という言葉によって人種差別問題まで発展。こうした喧騒の中で迎えたダービー当日には、やはり嘆かわしいチャントが歌われてしまった。
メトロポリターノの外で、アトレティコのサポーターと思われる集団が「ヴィニシウス、お前は猿だ。お前は猿。ヴィニシウス、お前は猿だ」という人種差別的チャントを歌っている様子がSNS上で流れた。またスタジアム内では「ヴィニシウス死ね」などといった侮辱的チャントも歌われていたという。
ラ・リーガはスペイン政府の半暴力委員会に対して、こうしたチャントについて訴える方針とのこと。反暴力委員会が訴えを認めた場合だが、基本的に処罰はスポーツ面でなく経済面で科されることになる。つまりメトロポリターノの一部区画の閉鎖や、無観客での試合開催を義務付けるのではなく、アトレティコに対して罰金が科されることになりそうだ。
なおラ・リーガは、毎節にわたりこうした人種差別的、侮辱的チャントの訴えを反暴力委員会に対して行なっている。
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