アトレティコでいきなり定位置つかんだヘイニウド、極貧だった幼少時代…「練習後に食べるご飯もなかった。すべて乗り越えた今が誇らしい」

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この冬の移籍市場でリールからアトレティコに加入したヘイニウド。アトレティコでは鳴り物入りで加入した選手であっても、チームに適応してレギュラーの座をつかむまでは最低でも半シーズンほどかかるとされてきたが、モザンビーク代表DFはそうした前例を覆した。加入直後にレギュラーになると、3-5-2/4-4-2の可変システムで左CB及び左SBの役割を務めて、チームが上昇気流に乗る一因に。そのハードワークかつアグレッシブな守備は、ディエゴ・シメオネ監督率いるチームの精神を体現しているようでもある。

そんなヘイニウドはスペイン『マルカ』とのインタビューで、素早い適応のカギについて次のように語った。

「大切なのは働くことだ。それと素晴らしいチームメートたちにも恵まれたね。全員が僕の適応を助けてくれた。ここで満足しているし、幸せだよ」

「定位置を得られたことを誇らしく思う。入団していきなりプレーすることは、とても難しいからね。でも僕は毎日、自分のことを助けてくれるチームメート、監督と仕事に取り組んでいる。そうであれば、適応はより簡単になるんだ」

シメオネ監督は先に、ヘイニウドのインテンシティーあふれる守備を称賛していた。

「僕はあらゆることをインテンシティーとともに行っている。それが自分の好きなことで、もうずっとそうしているよ」

またシメオネ監督については、そのメンタリティーの強さを強調した。

「彼と一緒に働けるなんて信じられない。僕にとっては夢みたいなこと、夢が叶ったということなんだ。彼から何か教えられているか? メンタリティーだね。彼はとてもメンタルが強くて、そこがすごいと感じている。自分もそういうタイプで、だからこそ伝わってくるんだよ」

ヘイニウドはまた、ジョゼップ・グアルディオラ監督率いるマンチェスター・シティとの対戦についても言及。アトレティコは一度、グアルディオラ監督率いるバイエルン・ミュンヘンを打ち破ったが、その再現を果たせるだろうか。

「フットボールはそういうもので、あらゆる可能性がある。もちろん、彼らは素晴らしい選手たちを擁しているが、僕たちだって力強いグループだ。フットボールにおいて最も重要なのはチーム、チームなんだよ。僕たちはその点で、とても強い。チームとして汗を流せれば、面白い試合になるんじゃないかな」

現在28歳のヘイニウドは苦労人としても知られている。極貧の家に生まれ、11歳で父親、18歳で母親を亡くし、プロ選手としてのブレイクも遅く……それでも努力を続けて成功を収めた。信じることを決して止めず、逆境に抗い続けるシメオネ・アトレティコを体現するような人物だ。

「僕は限界というものがない人間だ。だから毎日、努力を続けている。また新たな目標を達成するためにね」

「自分の生い立ち、始まりは皆が知っている。50分歩いて練習に行き、クタクタで、お腹を空かせて練習を終える。食事がないことを知りながら。僕はすべてを乗り越えてここにいる。逆境を跳ね除けたことを誇らしく思うよ。僕は才能があったわけじゃない。自分がこのキャリアで行わなければならなかったことは、努力だ」

ヘイニウドはモザンビークの英雄として称賛を集めているようだ。

「モザンビーク国民の3500万人がアトレティファンだ。皆がテレビで見ているよ。国に帰るときには、いつも敬意を払われるし、模範的な人物として扱われる。努力と献身の姿勢があれば上に辿り着けるってね。3500万人から追い続けてもらえるなんて誇り高いよ」

「アトレティコのサポーターに見てほしいヘイニウドの姿は? ファンには、いつだって120%のヘイニウドの期待していてほしい。アトレティコのため、チームのために全力を尽くすよ」

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