ペドリとJ・フェリックス 「大人な18歳」と「未熟な21歳」の現在地

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FCバルセロナとアトレティコ・マドリーは、8日にリーガエスパニョーラで最も重要で待ち望まれている試合を戦う。両チームには若くして偉大なタレントがいる。

バルサのペドリ・ゴンサレスは、初日から幸運にも両手を広げてロッカールームで歓迎され、ロナルド・クーマンにとって欠かせない存在となった。オランダ人監督にとって、IDカードに記載されているのが成人になったばかりの人間であることは問題ではない。サッカーは実力主義である。

21歳のジョアン・フェリックスは、コルチョネロとして最も甘い時期を過ごしているわけではないが、その時が来れば、ひと暴れできる選手の一人である。彼はスタメンの座を失い、右足首の怪我の影響で本来のパフォーマンスを出せないでいるが、侮ることはできない。その驚異的なクオリティーは、いつ何時でも現れる。そして、偉大なプレーヤーは皆、カンプノウのような舞台でのショーを好むのだ。

■精神的に大人なペドリ
ペドリとジョアン・フェリックスには共通点がある。若さ、輝き、ボールを持ったときに発揮される魔法だ。しかし、違いもある。驚くべきことにポルトガル人選手は1億2600万ユーロ(約167億円)でアトレティコからベンフィカにやってきた。
彼は最初からプレッシャーに感じていた。ポルトガルでは、クリスティアーノ・ロナウドの後継者と見られてきたが、今は個人のクオリティーよりも「チョリスタ」という兵士が優位に立つチームでプレーしている。

それに対して、ペドリはほとんど音を立てずにバルセロナに降り立った。すべてのボーナスが支払われたとしても、より合理的なコストである。バルサと契約した最初の年は、UDラス・パルマスで成長を続けた。細部まで検討された計画で、現在よりも未来のためのプロジェクトだった。彼はレンタルやBチームでのステップ、あるいはトップチームという問題を解決するためのテストとしてプレーシーズンにバルサに加わった。そして、地に足をつけ、皿を割ったこともないような謙虚な少年が、すべての予測を「打ち砕いた」のである。ピッチ上では、華麗に変身し、彼の年齢では驚くべきほどの佇まいで、メッシと完璧にコネクトし、監督からは現在39試合連続で出場するほどの信頼を勝ち取った。

ペドリはゴールスコアラーでもなければ、試合を決める決定的な才能が飛び抜けているわけではない。彼が得意とするのはチームプレーであり、あらゆる場面に顔を出して(今季2,000本以上のパスを供給)、守備的なタスクをこなす(全大会で199回のボール奪取)選手である。彼はグループの中で生き、一度も問題を起こすことはないであろうタイプだ。

■未熟なジョアン・フェリックス
ジョアン・フェリックスに同じことを言うことはできない。彼の強烈な個性は、すでにいくつもの問題をもたらしており、特に彼を非常に不快にさせたいくつかの交代が原因である。記憶に新しいのは、アルフレッド・ディ・ステファノでのダービーでの姿だ。交代に腹を立てた彼は、物を蹴ったり、ジャージを投げ捨てたりと怒りをぶちまけた。甘やかすことのない監督であるシメオネは、自身の最も有望な選手をベンチに置くことに何のためらいもなかった。シメオネは、選手が求めたレベル、またはそれ以上のプレーを見せた時に称賛を忘れるこはない。飴と鞭の戦術であるが、まだ未熟なフェリックスは、そのことを理解していない。

このポルトガル人は最高の資質を持っているが、シーズンのピーク時に自分のベストバージョンとは程遠い状態にいる。昨年10月末から11月初旬にかけて、4試合で3度の2ゴール(レッドブル・ザルツブルク、オサスナ、カディス)をマークし、2年目のシーズンにして、ついにベンフィカで見せていたプレーを思い出したと話題になった。しかし現実は、2月28日のラ・セラミカでの素晴らしいゴール以来、得点していない。身体的な問題、控え要員としての怒り、規律の問題…。まだまだ問題は多い。

ジョアン・フェリックスの浮き沈みと、ペドリの安定感は対照的である。ペドリは、試合数の多さに少々疲れているかもしれないが、3-5-2では左インサイドに位置し、4-3-3のときのような輝きはなかったが、常にベストを尽くしていた。

才能を管理する2つの異なる方法。時代に名を刻む2人の選手。しかし、それぞれが独自の方法でこの道を歩む。土曜日、彼らは再び出会う。ペドリは先発に名を刻むことが確実だ。直近の7試合で141分間プレーしているジョアンは、この試合で話題をさらう可能性を秘める。

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