21日のラ・リーガ最終節、アトレティコ・マドリーは敵地ホセ・ソリージャでのバジャドリー戦に2-1で勝利し、2013-14シーズン以来、通算11回目の優勝を果たした。この試合で逆転ゴールを決めて優勝の立役者となったのは、FWルイス・スアレスだ。
前半にバジャドリーのゴールを許してしまったアトレティコだが、後半にFWアンヘル・コレアが同点弾を決めると、その次にL・スアレスが逆転ゴールを記録。ウルグアイ代表FWはMFセルジ・グアルディオラのパスミスを拾ってペナルティーエリア内左に侵入し、左足のシュートでネットを揺らした。前節オサスナ戦(2-1)に続いてL・スアレスがスコアをひっくり返したアトレティコは、ビジャレアルに2-1で勝利したレアル・マドリーとの勝ち点2差を維持して、7年ぶりの優勝を果たしている。
試合後、ピッチ上で喜び合う選手たちは、スペイン『モビスタール・プルス』とのインタビューに次々と笑顔で応じていく。だが、L・スアレスだけは様子が違った。昨季、バルセロナで戦力外扱いとなり、アトレティコでラ・リーガ優勝を果たした同選手は声を震わせ、涙を流しながらこう語ったのだった。
「今、自分の頭には多くのことがよぎっている。こんな出来事を体験するなんて、ね。僕は今季、(バルセロナに)見限られてシーズンをスタートさせた。アトレティコはそんな自分に扉を開いて、自分がまだやれると示せる機会を与えてくれたんだ。だから、彼らにはずっと感謝をし続けることになる。妻や子供たちをはじめ、多くの人々が僕に寄り添ってくれた。フットボールをもう長年やっているけど、今季が一番苦しんだよ」
L・スアレスは21得点を決めて今季ラ・リーガを終えた。
「バルセロナに自分の価値を証明した? 自分の仕事はチームを助けること、ストライカーとしてゴールを決めることだ。アトレティコは多くの困難がありながらも、それを乗り越えてきた。僕たちこそが最高のチーム、もっと安定したチームであることを示したんだ」
「このラ・リーガは特別だ。自分が苦しんできたことからね。自分の成績ははっきりしている」
「シーズン前半戦、僕たちの勢いは普通じゃなかった。後半戦になってから効果的なプレーができなくなってしまったけどね。チームは苦しむための心構えがあったし、僕たちは苦しみながら王者となったんだ」
また、親友であるバルセロナFWリオネル・メッシについて問われると、こう返している。
「彼も喜ばしく思っているはずだ。僕たちは友人で、彼は僕の幸運を祈ってくれていた」
L・スアレスはこのインタビューの後、芝生の上に座り混んでスマートフォンを通じて家族と会話を交わし、また涙が止まらなくなっていた。
コメント