11日のラ・リーガ第30節、アトレティコ・マドリーは敵地ベニト・ビジャマリンでのベティス戦を1-1のドローで終えた。ディエゴ・シメオネ監督は試合後、ネガティブな出来事が相次いで起こった一戦にも笑顔を見せた。
FWムサ・デンベレとFWルイス・スアレスを負傷、MFマルコス・ジョレンテとMFジョフレイ・コンドグビアを出場停止で欠いていたアトレティコは、試合前日にMFトマ・レマルまで負傷してこの一戦に臨み、5分にMFヤニック・カラスコ弾で先制するも20分にFWクリスティアン・テジョに同点弾を決められ、1-1で勝ち点1を分け合った。しかも後半にはFWジョアン・フェリックス、DFキーラン・トリッピアーが負傷交代を強いられており、再び野戦病院となる気配がある。
首位をキープしたものの2位レアル・マドリーに勝ち点1差、3位バルセロナに勝ち点2差といよいよ追い詰められたアトレティコだが、試合後にメディアとのインタビューに応じたシメオネ監督は笑っていた。白い歯を見せながら質問に返答していき、この危機的状況を歓迎していることを強調したのだった。
「ラ・リーガ王者になる可能性について? 私は嘘をつかない。嘘は嫌いだ。試合から試合へと進んでいくことは決して変わらない。私は今、この時を歓迎している」
「必要とされるポジティブな状況が生まれないとき、そこで表れるのはハートなんだ。チームは気概を示していた。相手にカウンターを仕掛けられたとき、最後にはコケがブロックをしたが、それは足がついていけるかを超越したプレーだった」
「私たちは抵抗すべき日々を迎えているが、それは何か自分が好んでいるものだ。私たち全員が難しい時期を過ごしている、今の社会と同じだよ」
試合自体については、次のように振り返っている。
「前半はとても良かった。立ち上がりに私たちはリードを得て、それを広げるためのチャンスを2回ほど迎えた。攻撃のインテンシティーをもっと上げられていたら、より多くの得点とともに試合を折り返していただろう」
「後半はシーズン終盤という感じの展開だった。相手はカウンターからチャンスを迎え、私たちも試合に勝てるためのチャンスを手にしていた。チームの仕事ぶりにはとても満足している。アンヘル・コレアが決定機を逸したときの咆哮? 彼は危険な場面を生み出しながらも、ゴールを決められない時期にいる。しかし、ああいうプレーをし続けていれば、ゴールは決まるはずなんだ。人生は努力、また努力であり、いつの日か報われることになる。彼にも然るべきゴールの瞬間が訪れるはずだ」
「ラ・リーガはマドリーとバルセロナが不安定な状態でスタートを切った。私たちは代表ウィーク前に2度ほど引き分け、その後に力強く歩みを見せていった。その後、マドリーとバルセロナは復調して、一方の私たちは序盤の彼らのように不安定となった。今後、何が起こるのかを見てみようじゃないか。あらゆるチームが不安定な時期を過ごすものだし、私たちのその時期が今日の引き分け終わったと思いたい」
「シーズン終盤はより緊張が高まるが、私たちは成長し続けてきた。私たちは昨季に過渡期を迎え、今は素晴らしい場所に立っている。このまま、守り切らなくてはならない」
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