「思い出」を自宅へ…消えたビセンテ・カルデロンの座席

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 アトレティコ・マドリーのホームスタジアム「エスタディオ・」の歴史は今季で幕を閉じる。来季、アトレティコ・マドリーはカルデロンから北東に16キロほど離れた場所にある「メトロポリターノ」がホームグラウンドとなる。

 5月27日、国王杯決勝デポルティーボ・アラベス対FCバルセロナの試合、スタジアムの座席は多くのバルサファンで埋め尽くされていた。試合は無事終わったが、試合後に思わぬハプニングが起こった。何人かのバルサファンがスタジアムの座席を「思い出」として持ち帰ってしまったのだ。バルサファンはチームが最後にリーガ優勝と直近の3大会でコパ優勝を決めた場所であるスタジアムの「思い出」を持ち帰りたい気持ちに勝てなかったのだろう。結果、100席以上がなくなったとされている。翌日28日には「Final de Leyenda」と称されたアトレティコ・マドリー主催の試合があったため、スタジアムでは当日午前中に慌てて座席を修復するという事態に。

 同じ事件がUEFAチャンピオンズリーグ準決勝アトレティコ・マドリー対レアル・マドリーでも起こっており、10人ほどのファンが座席を家に持ち帰っている。その際、アトレティコ・マドリーはファンを身元確認したが、今回は特定が難しいだろう。クラブが座席を再び設置するには1席につき、40ユーロ(約5,000円)がかかるとされている。

座席のみならず、ジェラール・ピケが切り取ったゴールネットも直さなければならない。ちなみに、この切り取ったゴールネットは抽選でアトレティコ・マドリーのファンにプレゼントされることになっている。

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