3位のアトレティコは前節ビジャレアルに本拠地ビセンテ・カルデロンで敗れ、4位セビージャに勝ち点68で並ばれた。当該対決の結果により同勝ち点なら3位を確保できるものの、来季チャンピオンズリーグへのストレートインに向けて予断は許さない状況だ。
アトレティコは試合開始直後に均衡を破る。ネットを揺らしたのは、この日F・トーレスに代わってグリーズマンと2トップを組んだガメイロだ。左サイドの高い位置でハリロビッチからボール奪取したサウールが、そのまま持ち込んでグラウンダーのクロスを送る。中央で巧みにマークを外したガメイロがスライディングで合わせ、わずか2分で先制点を記録した。
この得点で重圧から解放されたアトレティコは17分、得意のセットプレーから再びゴールを陥れる。右CKからコケのキックがファーサイドに向かうと、ビガスに競り勝ったサウールがヘディングシュートでGKバラスを破った。
2点のリードに満足しないアトレティコは、18分に今度は流れるようなパスワークからネットを揺らす。グリーズマンとのパス交換からコケが縦パスを入れ、これを受けたガイタンが前方にスルーパス。そこに現れたガメイロがカステジャーノのマークを剥がし、自身2点目となるシュートを沈めている。
3点差としたアトレティコは攻撃に無理に人数を割くことはせず、コンパクトな陣形を保ちながらカウンターの機会をうかがう戦い方に切り替える。33分にはグリーズマンが相手ディフェンスラインの裏を取ったが、トラップミスでシュートまでは持ち込めない。
前半はアトレティコが3点差を維持したまま終了する。ラス・パルマスの本拠地グラン・カナリアでは、ホームチームの不甲斐なさに向けられた大ブーイングが響いた。
後半に入ってもアトレティコの勢いは衰えない。48分、グリーズマンのアーリークロスにガメイロが飛び込む。だがこのシュートはポストに嫌われ、ガメイロのハットトリックはお預けとなる。
64分には、ヒメネスと競り合ったボアテングに2枚目のイエローカードが出された。ラス・パルマスはボアテング退場で残り時間を10人で戦うこととなった。
シメオネ監督はガメイロ、ヒメネス、グリーズマンを下げてF・トーレス、トーマス、コレアを次々に投入する。すると72分、交代選手が絡んで4点目が生まれた。トーマスが右サイドでドリブルを仕掛け、縦パスを入れる。走り込んだコレアが折り返し、トーマスがこれに右足を合わせてゴールを奪った。この得点には、シメオネ監督からも笑顔がこぼれた。
アトレティコは90分、F・トーレスがゴールラッシュを締めくくった。トーマスのスルーパスが左サイドを破ると、これを受けたF・ルイスが低くて速いクロスを入れる。フリーとなったF・トーレスが右足を合わせ、アトレティコに5点目をもたらした。
5月2日にチャンピオンズリーグ準決勝ファーストレグでレアル・マドリーと対戦するアトレティコだが、その直前の試合を大勝で飾っている。なお、アトレティコは5月1日にマラガ戦を控えるセビージャの結果とは無関係に3位を堅持。一方のラス・パルマスは14位に位置している。
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