アトレティコ、フィリペの2戦連続弾でソシエダ撃破! 今季初のリーガ5連勝を果たしてダービーへ

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4日のリーガエスパニョーラ第30節、アトレティコ・マドリーは本拠地ビセンテ・カルデロンでのレアル・ソシエダ戦に1-0で勝利した。

第25節時点では勝ち点9差を付けられていたセビージャを前節で抜き去り、ついに3位に浮上したアトレティコ。この試合でカルデロンに迎えたのは、ここ3試合で勝ち点1を獲得するにとどまるなど、一気に調子を落としたラ・レアルである。

エル・レアルとのダービーを5日後に控えた状況のアトレティコだが、シメオネ監督は「パルティード・ア・パルティード(試合から試合へ)」の信念を曲げることなく、累積警告にリーチがかかるサビッチ&コケもためらわずに起用。GKオブラク、DFフアンフラン、サビッチ、ゴディン、フィリペ、MFコケ、、サウール、カラスコ、FWフェルナンド・トーレス、グリーズマンをスターティングメンバーとして、普段の4-4-2システムを採用している。

ラ・レアルのボール保持を許したアトレティコは速攻を起点に先制点を狙うも、F・トーレス、グリーズマンの2トップは迎えるチャンスを決め切ることができない。だが28分、彼らの代わりにスコアを動かす選手が現れた。前節マラガ戦で、今季初得点を決めたばかりのフィリペである。

マラガ戦直後に「これだけ多くの点取り屋がいればゴールを決めるのは難しい」と語っていたブラジル人DFは、左サイドからペナルティーエリア手前に切り込み、まずグリーズマン、次にF・トーレスとパス交換を行ってエリア内に侵入。倒れ込みながらシュートを放ち、GKルジとの1対1を制した。フィリペが2戦連続でゴールを決めたのはキャリア初のこと。またアトレティコのここ最近の3得点は、すべてF・トーレスのアシストから生まれている。

先制したアトレティコはさらに34分、そのF・トーレスが決定機を迎えるも、ルジが飛び出して無人となったゴールに向けて放ったシュートはポストに当たり、こぼれ球をもう一度叩くがこれはサイドネットを揺らすのみ。背番号9はその場に倒れ込んで失望を表し、観衆は我らがニーニョを元気付けようとその名を力強く叫んでいた。前半は1-0で終了する。

後半に入ると、ラ・レアルのポゼッション率は60%を常に超えるようになるが、アトレティコは持ち前の堅守によって危険なゾーンへの侵入を許さず。ラ・レアルはただボールを保持するだけのボールを保持を強いられた。シメオネ監督は70分過ぎ、ダービーを見据えてかグリーズマンを下げてアンヘル・コレアを投入し、さらに81分にはF・トーレスも下げてホセ・ヒメネスをピッチに立たせる。J・ヒメネスがアンカーを務める4-3-3にシステムを変化させて、中央の守りを厚くした。

逃げ切りも考慮に入れ始めたように見えたアトレティコ。だが、その後に前へと出て行き、A・コレアが立て続けに惜しいチャンスを迎えるなど、勇敢にも試合の決着をつけようと試みる。そうしてカルデロンは、盛り上がりのピークを迎えた。全スタンドが声の限り歌い続け、それに押されるようにしてチームはさらに勢いを増していくという欧州有数のスタジアムの迫力をまざまざと見せ付けた。アトレティコは追加点こそならなかったものの、ラ・レアルの攻撃も許さずに1-0のまま終了のホイッスルを迎えている。

なお試合終了後、観衆は「選手たち、選手たちよ、俺たちは勝利を奪いにきた。ロス・ビキンゴス(バイキング、レアル・マドリーの愛称)は誰が首都を支配しているか知れ」のチャントを響かせ、敵地サンティアゴ・ベルナベウでのダービーに臨むチームを送り出している。

今季初となるリーガ5連勝を果たした3位アトレティコは勝ち点を61として、翌日にバルセロナ戦を控える4位セビージャに勝ち点3差をつけた。

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