アトレティコ、F・トーレス帰還に沸くカルデロンでレバンテ撃破

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3日のリーガエスパニョーラ第17節、アトレティコ・マドリーは本拠地ビセンテ・カルデロンでのレバンテ戦を3-1で制した。3位に位置する同チームは2試合消化が少ない首位レアル・マドリーとの勝ち点差を1に縮め、翌日にレアル・ソシエダ戦を控える2位バルセロナと勝ち点38で並んだ。

フェルナンド・トーレスのじつに7年半ぶりとなるアトレティコ帰還に沸き、ないがしろにされていた感のあるレバンテ戦。イタリアの移籍市場が開く5日にアトレティコの一員となる“ニーニョ(F・トーレスの愛称、子供の意)”のコールが鳴り響きながら、試合開始のホイッスルを迎えたカルデロンだが、“試合から試合へ”を哲学とするシメオネ監督率いるチームは、それにも一切揺らぐことなく全力でレバンテに襲い掛かった。

アトレティコはフアンフラン&シケイラの両サイドバックが積極的にオーバーラップを仕掛け、前線のアルダ・トゥランが個人技でアクセントをつけながら、引いて守るレバンテを切り崩す。先制点を記録したのは、18分のこと。2014年最後の試合アスレティック・ビルバオ戦(4-1)でハットトリックを達成したグリーズマンが、シケイラの折り返しに頭で合わせて新年初となる得点も決めた。

先制点に沸く観衆が再びF・トーレスのコールを響かせる中、アトレティコはレバンテ陣地でボールを支配。最後の詰めでこそ精度を欠き続けたものの、絶妙なトラップやキレのあるドリブルを何度も披露したA・トゥランが、観衆を今という現実に引き戻し、称賛の喝采を浴びせられている。

アトレティコは後半開始直後にリードを2点に広げる。47分、マンジュキッチのヘディングシュートをGKマリーニョが弾き、そのこぼれ球をグリーズマンが頭で押し込んだ。今季のリーガ得点数を8に伸ばしたフランス代表FWだが、2試合連続で2得点以上を記録したのは、レアル・ソシエダに在籍していた昨季第10節アルメリア戦、第12節バジャドリー戦以来2度目のこととなった。

順調に試合を進めていたアトレティコだったが、62分にはCKを起点としてエル・サールに1点を返される。シメオネ監督はその後、筋肉痛でこの試合の出場が危ぶまれていたA・トゥランに代えてラウール・ガルシア、さらにマンジュキッチとの交代でラウール・ヒメネスを投入。グリーズマンのスピードあふれるドリブル、ガルシア&ヒメネスのラウールコンビの高さを生かした縦に早い攻撃で、再度リードを広げることを目指した。

そして82分、アトレティコが三度頭でネットを揺らすことに成功。R・ガルシアの折り返しをビントラが跳ね返してCKを獲得し、その流れからゴディンがヘディングシュートを突き刺した。シメオネ監督はこの得点の直後に、グリーズマンの代わりにサウールをピッチに立たせ守備を強化。F・トーレス、さらには7日のコパ・デル・レイ5回戦レアル・マドリー戦に向けたコールが行われる状況で、集中を切らすことなく2点リードを維持している。

F・トーレス加入前最後の試合を終えたアトレティコだが、同選手の入団発表は4日にカルデロンで行われる予定。2013年のダビド・ビジャ(現ニューヨーク・シティ)の入団発表では2万人のファンが押し寄せたが、その記録を上回ることが予想されている。

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