アトレティコ4発快勝、セビージャにリーガ王者の貫録見せる

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27日のリーガエスパニョーラ第6節、アトレティコ・マドリーは本拠地ビセンテ・カルデロンでのセビージャ戦を4-0で制した。

シメオネ監督がバレンシアとともに「同じ道に位置する存在」と称するセビージャを、要塞カルデロンに迎えたアトレティコ。堅守速攻とセットプレーを強みとする両チームだが、アトレティコはガビ、チアゴ、サウール、セビージャはムビア、カリソ、クリチョビアクと、ともにトリボテ(3ボランチ)の採用により、中盤を増強してこの一戦に臨んだ。

両チームは攻撃に数をかけることなく、リスクを最小限に抑えながら得点機を探っていく。そして20分、ホームのアトレティコがその機会を物にすることに成功。コケがペナルティーエリア手前左から右足を振り抜くと、ボールはニコ・パレハに当たってコースが変わり、枠内に吸い込まれた。

ビハインドを負ったセビージャは攻撃に出ざるを得なくなるも、ベンチ入り禁止処分が解けたシメオネ監督が7試合ぶりにテクニカルエリアから指示を送るアトレティコの堅守を崩し切れない。すると44分、アトレティコがまたもやセットプレー戦術によって得点を記録する。ガビのサイドからのFKをペナルティーエリア中央のミランダがファーに送り、そこに位置していたサウールがGKベトを破った。

ハーフタイム、エメリ監督はビトロ、コロに代えてデニス・スアレス、バネガを投入。一方のシメオネ監督はガビとの交代でラウール・ガルシアを入れ、空中戦要員を増やした。

後半、セビージャはボールを保持しながら積極的な攻勢を見せたが、その攻撃に連係プレーなどの質を伴わせることができず、単調なそれは後方に引くアトレティコの守備網に絡め取られる。セビージャの動きを封じたシメオネ監督は、66分にサウールをグリーズマン、73分に負傷明けのマンジュキッチをラウール・ヒメネスと交代させてカウンターの鋭さを研ぎ、グリーズマンを中心として幾度もセビージャ守備陣を切り裂いた。

順調に試合を進めるアトレティコが、勝負を決定づける3点目を決めたのは83分のこと。グリーズマンがペナルティーエリア内でカリソに倒されてPKを獲得し、キッカーのR・ガルシアが冷静にネットを揺らした。

「テ・キエロ・アトレティ(アトレティ愛してる)」「オレ! オレ! オレ! チョロ・シメオネ!」といった歓喜のコールが鳴り響くカルデロンで、アトレティコは89分にコケのFKからR・ヒメネスがヘディングシュートを突き刺してダメ押し。この試合に勝利することで、クラブ史上最高のシーズンスタートを切れたはずのセビージャに対して、昨季リーガ王者の貫録を見せつけている。

連勝のアトレティコはセビージャ、翌日にレアル・ソシエダ戦を控えるバレンシアを勝ち点1差で上回り、首位バルセロナと勝ち点2差で2位に位置。ここまでの成績を4勝1分け1敗としたセビージャは勝ち点13で4位につけている。

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