ジェラードとの関係を語るトーレス「彼のような選手は見つけることはできない」

フェルナンド・トーレスは、今季限りでのクラブ退団が決まっているリバプールの元イングランド代表MFスティーブン・ジェラードに対し称賛の言葉を送った。リバプールの公式サイトが伝えている。

トーレスは、2007年夏にアトレティコ・マドリーからリバプールに推定移籍金4000万ユーロ(当時のレートで約66億円)で移籍。加入した年からチームをチャンピオンズリーグでベスト4、翌年にはプレミアリーグでリーグ2位に導くなど、印象的なパフォーマンスを披露した。2007年夏から2011年1月までの3年半にわたりリバプールに在籍したトーレスは、142試合に出場し81ゴールを記録している。

トーレスは2011年1月にチェルシーへ移籍したものの、リバプール時代に息のあったプレーを見せたジェラードのような相棒を見つけられず、満足な活躍を見せることができなかった。トーレスは、ジェラードと素晴らしい関係を築けた理由に関して、以下のように話した。

「僕はスペースへ走り込むことを好む。そのことによって、彼のクオリティの全てを生かすことができたと思う。彼にとっては良かったことだね。でも、僕の方が恩恵を受けたよ。僕は、こういったプレーヤーを本当に必要としているからね」

「とてもシンプルだったけど、僕たちは偉大なチームだった。シャビ・アロンソとマスチェラーノが中央で素晴らしい仕事をして、ジェラードに自由を与えたんだ」

「僕はこれまでのキャリアで、ジェラードのように自分のことを理解してくれる選手を見つけることができなかった。偉大な選手とプレーするのに恵まれていたけど、彼は異なる存在だったね。彼が信じてくれたから何でもできた。僕がうまくやると確信してくれていたからボールを供給してくれた。ジェラードのサポートを受けられたことは僕にとって素晴らしいことだった」

トーレスは、ジェラードがリバプールにとってどれだけ偉大な選手かを改めて語った。

「クラブで最も偉大な一人として、永遠に記憶される存在であることは間違いないね。それは、巨大なものだ。リバプールは世界で最大のクラブの1つだ。彼がそのことをすごく誇りに思うことは確かだよ」

「僕も彼のことをとても誇りに思う。僕は、ジェラードが永遠にリバプールでプレーしてくれれば良いのにと思う。でも、人生では時に、みんなが良いと思うことを選べないことがあるんだ。現実を見なければならない。みんな(サポーター)、彼の置かれている立場を理解している。たとえ理解が難しくても、彼らはジェラードを愛しているから、彼の決定を尊重するはずだ」

「トップクラブをみれば、良い時も悪い時も経験してとどまり続けることがいかに難しいか分かるだろう。彼は、偉大な時間も辛い時間も過ごしたけど、常に次の挑戦をする準備ができていた。それは、リバプールサポーターが選手たちに求めることでもある。クラブに対する情熱、愛情、全ての人生を捧げてほしいと望まれる。そして、彼はそれをしてきた。素晴らしい結果と共にね」