誤審騒動でカルデロンは混沌…アトレティコ、幻のゴールを量産してビルバオと分ける

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2日のリーガエスパニョーラ第35節、アトレティコ・マドリーは本拠地ビセンテ・カルデロンでのアスレティック・ビルバオ戦を0-0で終えた。

4位バレンシア、5位セビージャと勝ち点6差をつけて3位固めに入るアトレティコ。アドゥリス、バレンシアガ、ベニャトらを負傷で欠く手負いのレオネス(アスレティックの愛称、獅子たちの意)を迎えたこの一戦で、シメオネ監督はマンジュキッチ、アルダ・トゥランをベンチに置くことを決断する。その代わりに起用されたのはラウール・ガルシア、そして前節ビジャレアル戦で値千金の決勝点を記録したフェルナンド・トーレスとなった。

前日の段階でチケットが500枚しか残っていなかったなど、ほぼ満杯となったカルデロンだったが、レオネスは見世物となることを拒否。序盤にアトレティコ顔負けのインテンシティーでゴールを狙い、サン・ホセがわずかに枠を外れるヘディングシュートを放つなど、観衆の肝を冷やした。

一方アトレティコは中盤でのプレッシングがかからず、満足にボールを運べない状況が続く。それでも39分にはコケのCKからR・ガルシアがヘディングシュートを放ったが、これはGKエレリンの正面。また41分にはコケのクロスにトーレスが反応するも、エチェイタにつかまれたためにシュートまで持ち込めなかった。ニーニョ(トーレスの愛称、子供の意)はハイメ・ラトレ主審にPKを求めたものの、逆に警告を受けている。

愛するトーレスがイエローカードを受けたことで、辛辣なブーイングに包まれるカルデロン。直後にはCKからグリーズマンがネットを揺らすが、これはオフサイド(実際に存在)かキケ・ソラに対するファウルを取られたため、ゴールは認められず。試合はスコアレスのまま折り返しを迎える。

後半、アトレティコは開始直後に攻勢を見せるも、グリーズマンのゴールが今度は微妙なオフサイドで取り消されるなど、その勢いを得点につなげられない。そして徐々にアスレティックの反撃にも手を焼くようになり、キケ・ソラ、エチェイタの決定機を許した。

シメオネ監督は57分、R・ガルシア、トーレスとの交代で温存していたアルダ、マンジュキッチを投入して打開を図る。すると70分、アルダのお膳立てからチアゴがネットを揺らしたが、歓喜も束の間、三度オフサイドの判定…。ラジオメディアがグリーズマンの二回目のオフサイドの場面に続いて、オンサイドであったと主張したこともあり、カルデロンでは再びブーイングが吹き荒れている。

アトレティコは終盤、死力を尽くしてアスレティックゴールに襲い掛かったが、イトゥラスぺをグルペギに代えるなど守備固めに入ったレオネスを飼い馴らすことはできず。87分にはチアゴをサウールに代えて交代カードを使い切り、また92分にはブスティンサが2回目の警告で退場処分となるも、結局0-0のまま終了を迎えた。観衆はこの試合の主役となった審判団がピッチから去る際に、耳をつんざくような指笛を浴びせている。

連勝が3でストップしたアトレティコは、エイバルと戦う4位バレンシア、レアル・マドリーと対戦する5位セビージャに勝ち点差を縮められる可能性をつくってしまった。前節バスクダービーに続くドローゲームを演じたアスレティックは、勝ち点48で暫定ながら7位に位置している。

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