今シーズンのリーガを最も盛り上げたのはバルセロナとレアル・マドリーという“いつも”の2チームではなかった。アトレティコ・マドリー。人気、実力ともに欧州でも群を抜く2チームを尻目に今リーガで首位に立っているのは彼らだ。
最終節の2位バルセロナとの直接対決で引き分け以上なら、1995-1996シーズン以来のリーガ制覇となる。ディエゴ・シメオネ監督が率いるチームはリーガだけでなく、40年ぶりにチャンピオンズリーグ決勝進出も果たしている。今年の2月に1974年のチャンピオンズリーグ決勝でフリーキックから1点を決めたルイス・アラゴネスが亡くなった。今シーズンのチームはそのクラブの象徴が監督時代に会見で言った「勝って、勝って、また勝って」の名言を体現し、快進撃を見せている。クラブの予算は国内の2大クラブの約4分の1だが、完全に今シーズンの主役を張っている。
スペイン代表にもアトレティコ・マドリーの快進撃を見てとることができる。
13日に発表されたワールドカップメンバー候補の中にアトレティコ・マドリー所属の選手が4人選出された。フアンフラン、コケ、ジエゴ・コスタ、ダビド・ビジャだ。もし彼ら4人がそのまま23名の大会メンバーに選出されれば、1962年チリ大会、1966年イングランド大会に並ぶクラブ最多記録となる。
前回大会のスペイン代表にアトレティコ・マドリーに所属する選手はひとりもいなかった。ちなみにブラジル大会に向けたスペイン代表候補メンバー30名の中で最も多くの選手を輩出しているのはバルセロナで7人になる。ビセンテ・デル・ボスケ監督は23名のメンバーをチャンピオンズリーグ決勝翌日の25日に発表する。はたしてアトレティコ・マドリーの4人はそのまま選出されるのだろうか。
以下はアトレティコ・マドリー所属の選手でスペイン代表としてワールドカップに出場した選手たち。
▼1950年ブラジル大会
ホセ・フンコサ、アルフォンソ・シルバ(2人)
▼1962年チリ大会
アデラルド・ロドリゲス、エンリケ・コジャール、ホアキン・ペイロ、フェリシアーノ・リビィーリャ(4人)
▼1966年イングランド大会
アデラルド、ヘスス・グラリア、リビィーリャ、ホセ・ウファルテ(4人)
▼1978年アルゼンチン大会
エウジェニオ・レアル、マルセリーノ・ペレス、ルベン・カノ(3人)
▼1986年メキシコ大会
フリオ・サリナス、キケ・セティエン、ペドロ・トーマス(3人)
▼1990年イタリア大会
マノロ(1人)
▼1994年アメリカ大会
ホセ・ルイス・カミネロ(1人)
▼1998年フランス大会
ファン・カルロス・アギレラ、キコ、ホセ・フランシスコ・モリーナ(3人)
▼ 2006年ドイツ大会
アントニオ・ロペス、フェルナンド・トーレス、パブロ・イバニェス(3人)
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