ミッドウィークに第6節が開催された週末に、今シーズン前半戦のダービーを迎えることになった両チーム。前節はどちらも2-1で勝利、しかもチームの最多得点者であるジエゴ・コスタとクリスティアーノ・ロナウドの2得点で勝ったというのは同じであるものの、内容は対照的なものだった。火曜にオサスナをホームに迎えたアトレティコ・マドリーは、前半のうちに得点を挙げ、後半を無難に凌いで1点のリードを死守。一方、エルチェ戦に臨んだレアル・マドリーはC・ロナウドの直接FKで後半に先制しながら、ロスタイムに同点を許してしまう。その後、主審の提示した3分を大幅に上回ったCK時にカルロス・サンチェスがペペにファールを犯したという物議を醸す判定が下り、C・ロナウドのPKでようやく勝ち点3をもぎ取った。
その試合後、カルロ・アンチェロッティ監督は「こんなプレーをしていたら、ダービーに勝てないのは誰にでもわかる」と、集中力と気合に欠けていた選手たちに猛省を促した。ただ、5月にコパ・デル・レイ決勝でトロフィーを持っていかれた旧知のライバルを、再びサンティアゴ・ベルナベウに迎えるとあれば、それらの面に関してあまり心配することはないだろう。むしろ対策が必要とされるのは、エルチェ戦でも顕著となった、コンパクトに守ってくる敵を崩す方法だろう。とりわけアトレティコ・マドリーはスペイン・スーペルコパのバルセロナ戦でも完璧な守備体制を披露しているため、たとえ筋肉系の故障が治ったベイルや、ブラジル代表戦で負傷したマルセロが復帰してきても、ゴールを挙げるのには相当の覚悟が必要になると思われる。
一方、ダービーまで全勝を目指すという目論見通り、現在、首位のバルセロナと同じ勝ち点で2位に立っているアトレティコ・マドリーだが、中日が1日多いのは有利であるものの、オサスナ戦で中盤の要、マリオ・スアレスがひざのじん帯を負傷。出場はかなり難しいと見られているため、代役でチアゴということになりそうだが、懸念は当人に2試合続けてプレーする体力があるかどうか。
また、週中の試合ではビジャ、ガビ、フィリペ・ルイスらが温存されたが、全員が激しいプレーをしなければならないシメオネ監督の下で、早くも疲労の蓄積が見られるのは気になるところだ。攻撃面では6節を終えて、メッシと共に6得点でリーガ最多得点を記録しているジエゴ・コスタ、すでに今シーズンのアシスト数が5となったコケらを中心に繰り広げられるカウンターに期待。展開が膠着状態になっても得意のセットプレーから打開できるチームだが、逆にC・ロナウドやベイルのFKには要注意だろう。
【予想スタメン】
・レアル・マドリー[4-2-3-1]
GK:25.ディエゴ・ロペス
DF:17.アルベロア、3.ペペ、4.セルヒオ・ラモス、12.マルセロ
MF:19.モドリッチ、6.ケディラ、23.イスコ、11.ベイル
FW:7.クリスティアーノ・ロナウド、9.ベンゼマ
・アトレティコ・マドリー[4-4-2]
GK:13.クルトワ
DF:20.フアンフラン、23.ミランダ、2.ゴディン、3.フィリペ・ルイス
MF:5.チアゴ、14.ガビ、6.コケ、10.アルダ
FW:9.ビジャ、19.ジエゴ・コスタ
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