24日にポルトガルのリスボンでチャンピオンズリーグ(CL)決勝が行われ、延長戦の末、レアル・マドリーがアトレティコ・マドリーに4ー1で勝利した。12年ぶりのCL制覇となるレアル・マドリーは10回目のCL制覇“デシマ”を達成した。
CL史上初となる同じ都市を拠点とする2チームのダービーファイナル。リーガエスパニョーラ最少失点で優勝したアトレティコ・マドリーと、同最多得点のレアル・マドリーが激突した。
レアル・マドリーは出場停止のシャビ・アロンソの位置にケガ明けのケディラを起用。ペペは間に合わず、ヴァランが入った。
アトレティコ・マドリーはジエゴ・コスタが強行出場となるが、これが試合の一つの鍵になった。
開始9分、第4の審判がボードを掲げる。D・コスタはやはりプレーが困難な状況だったようで、いきなりアドリアンとの交代を余儀なくされた。D・コスタの起用にリスクがあったことは理解していたはずのシメオネ監督だが、勇気ある早期決断はアトレティコ・マドリーの動揺を最小限に抑えたのかもしれない。
序盤は決勝らしく、どちらも慎重にプレー。なかなかシュートまで持ち込む場面はなかった。しかし、激しい守備で徐々に両チームともヒートアップし始めていく。
均衡を破ったのはアトレティコ・マドリー。CKのこぼれ球がゴール前に再び上がるとゴディンがヘディングでシュートを放つ。中途半端なポジションにいたカシージャスを越えたボールが、そのままゴールネットを揺らした。
1点を追うレアル・マドリーは、後半に入って攻撃の姿勢を強める。クリスティアーノ・ロナウドのシュートが枠をとらえるも、GKクルトワの好守に遭った。59分には2枚代え。イスコとマルセロが投入される。
時間の経過とともに、右のベイルが存在感を強めていく。しかし、フィニッシュに精度を欠くなどして、得点にはならない。
終盤はレアル・マドリーの怒とうの攻撃が続いたが、リーガ最少失点のアトレティコ・マドリー守備陣は集中が切れない。あらゆる攻撃がアトレティコ・マドリーに跳ね返される。
しかし、レアル・マドリーの気持ちは折れなかった。5分と表示された後半アディショナルタイムの3分、セットプレーで劇的に同点弾が決まる。CKからS・ラモスの完璧なヘディングシュートがゴール左隅に決まった。
試合は土壇場で延長戦に突入。あと2分で頂点だったアトレティコ・マドリーにとっては難しい流れで、攻め込まれる時間が増える。途中出場でまだ動けるマルセロには手を焼き、足が出てしまうシーンが目立った。
延長後半に入って110分、ついにアトレティコ・マドリーが力尽きた。レアル・マドリーは左サイドからディ・マリアが仕掛けると、ドリブルで3人をかわしてペナルティーエリア内に入りシュートを放つ。アトレティコ・マドリーは最後の砦であるクルトワがこのボールに触れた。しかし、ゴール前に浮いたボールをベイルが詰めてヘディングで勝ち越し弾。大きなゴールが決まった。
118分にはアトレティコ・マドリーの守備が緩くなり、マルセロがフリーでシュート。2点差となり、勝敗が決まった。最後はC・ロナウドのPKでダメを押し、レアル・マドリーが12年待ち続けたデシマを成し遂げた。
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