UCL無敗優勝を目指すアトレティコ

この記事は約3分で読めます。

クラブ・アトレティコ・マドリーはUEFAチャンピオンズリーグ決勝に勝利すれば、2007-08シーズン以来、通算7番目の同大会を無敗で制したチームとなる。

ディエゴ・シメオネ監督率いるアトレティコは今大会、ここまで12試合をこなして9勝を収めている。得点は25、失点はわずかに6。この失点数はこれまでに決勝に進出したチームの中では、2008年のモスクワで決勝を戦ったマンチェスター・ユナイテッドFCの5失点に続く最少記録となる。最後に無敗で優勝杯を掲げたのも、このときのユナイテッドだ。

一方、UCLがスタートして最初の3大会を制したチームはいずれも無敗で大会を終えている。1992-93シーズンと1993-94シーズンはグループステージの前に1回戦と2回戦がありながらも、初代王者のオリンピック・マルセイユも続く大会を制したACミランもグループステージ終了まで無敗をキープした。

1992-93シーズンの第1回大会では、2つのグループの勝者が決勝に進出。マルセイユは3勝3分けで勝ち上がり、ミュンヘンでの決勝でミランに1-0と勝利した。1年後、今度はミランがグループステージで2勝しかできなかったものの、あとの4試合は引き分けて準決勝に進出。ASモナコFCを3-0と下したのち、アテネでの決勝でFCバルセロナに4-0と大勝を収めた。

次の1994-95シーズンの大会を制したAFCアヤックスも一度も負けることなく頂点に立った。この大会からさらに準々決勝が加わって全11試合となり、アヤックスは6勝4分けで決勝に進出。最後はウィーンでミランを1-0で退けた。

その後3シーズンの大会王者は、いずれも少なくとも1敗を喫した。1995-96シーズン王者のユベントスに至っては、11戦して3敗している。しかし、1998-99シーズンにマンチェスター・ユナイテッドがその流れを変えた。4勝6分けでカンプ・ノウでの決勝に駒を進めると、その最後の舞台ではFCバイエルン・ミュンヘンに1-0とリードされたまま90分を迎えながらも、ロスタイムにテディー・シェリンガムとオレ・グンナー・スールシャールが決めて逆転に成功。トロフィーをオールド・トラフォードに持ち帰った。

その翌シーズンから大会は最大17試合に拡大。2003-04シーズンからは最大13試合となったが、新たな無敗王者は2005-06シーズンまで現れなかった。8勝4分けで決勝進出を決めたブラウグラナ(バルセロナの愛称)が、スタッド・ド・フランスでアーセナルFCを2-1と破り、9勝目を収めてスペインにトロフィーをもたらした。

その2年後には、ユナイテッドがUCLで無敗優勝を2度果たした初めてのクラブ、そして記録上引き分けでシーズンを終えた初めての無敗王者となった。9勝3敗で臨んだチェルシーFCとのイングランド勢対決は1-1の引き分けに終わったものの、ユナイテッドはPK戦に勝利。その後は、バルセロナが2大会を1敗のみで制しているが、無敗の王者は生まれていない。はたして、アトレティコは新たなメンバーをめったに迎え入れないそのグループに入れるだろうか。

コメント