ディエゴ・シメオネ監督は現地29日、チャンピオンズリーグ(CL)準決勝2nd Legのチェルシー戦の前日会見に臨み、大一番に向けた抱負を述べた。
ビセンテ・カルデロンで行われた1st Legでは、攻めるアトレティコ・マドリーに守るチェルシーという展開の中、互いに譲らずスコアレス・ドローに終わった両チーム。スタンフォード・ブリッジ(チェルシーの本拠地)で行われる2nd Legでは、アウェイ・ゴールを許したくないチェルシーが、1st Leg以上にディフェンスを重視してくるため、面白味に欠ける試合になる可能性が指摘されている。
だが、守備的な戦術に定評があるチェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督への敬意を以前から表しているシメオネ監督は、「いかなる戦い方も尊重されるべき」との姿勢を貫いた。
「もし試合が1st Legと全く同じ展開になるならば、退屈なことだろう。だが、そういった面も含めて、フットボールは面白いのだ。私はこの競技そのものをリスペクトしている。守備とは簡単なものではなく、それが上手くできるチームは称えられるべきだ。それは攻撃についても同じ事が言える。チームに勝利をもたらす戦い方は様々であり、それぞれがメンバー構成や試合状況に最も適したものを選べばいいだけのことだ。GK以外の10人を後方に置こうが、前方に置こうが、中盤に置こうが、試合に勝つことはできる」
シメオネ監督はまた、CLでの経験においてチェルシーがアトレティコ・マドリーを大きく上回っている点については、「これはあくまでも一発勝負だ」と意に介さなかった。
「2年前に優勝したチームと、40年間も決勝に進んでいないチームとの差については、それほど考えていない。良い仕事をした方が、勝ち名乗りを上げると思っている。いずれにしても、骨の折れる試合になることは間違いないので、相当なハードワークが必要となる」
一方、チェルシーが故障明けのFWエトー、MFアザール、DFテリーらの出場が不安視されている事について質問されたシメオネ監督は、「彼らは誰が出場してもプレーの質は落ちない」との見解を示した。
「私は試合に臨む際には常に、最高の状態の相手と対戦することを想定している。今回のケースで言うならば、数日前にプレミアリーグで首位のリヴァプール相手に、多くのローテーションを行いながらも敵地で2‐0の勝利を収めたチェルシーというチームの事を考えている。彼らは強大な戦力を有しており、それが我々に緊張感と警戒心を植え付けている」
コメント