バルサ、己の流儀でアトレティコを迎え撃つ

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4月1日のUEFAチャンピオンズリーグ準々決勝第1戦で、スペイン・リーガの首位クラブ・アトレティコ・マドリーを本拠地カンプ・ノウに迎えるFCバルセロナのヘラルド・マルティーノ監督は、この試合で自身の哲学を貫くと断言した。対するアトレティコのディエゴ・シメオネ監督も、両チームの欧州における初対戦を前に、「このクラブのスタイルを忠実に守っていく」と語った。ただしアトレティコは、得点源のジエゴ・コスタが前日練習を途中で切り上げるアクシデントに見舞われている。

バルセロナ
ヘラルド・マルティーノ監督

今季のアトレティコは、昨季と同様に見事な結果を残している。2つの大会で勝ち残っている上、非常に強く、自信にも満ちているようだ。今季はすでに3回戦っており、本当に手強い相手だと思い知らされているよ。

我々は1点も与えることなく勝たなければならない。第2戦があることを考えれば、失点が許されないのは明白だ。ただし、何よりもまず勝つためにプレーする必要がある。(第1戦で勝てば)相手にプレッシャーをかけることができるからね。これまで勇気を持って戦っていなければ、我々は現在の地位にたどり着いていなかったと思う。自分たちのサッカーを貫くには、勇敢な気持ちが必要だ。明日も勇気を持ってプレーすると約束するよ。

監督に考えがある場合、選手を正しいポジションに配置しなければ、そのサッカーを具現化することはできない。我々はネイマールを右サイドに置くことの弊害も理解しているよ。こうしたことは試合前よりも試合後に分析しているが、ネイマールほど力のある選手は攻撃的な位置ならどこでもプレーできる。

どんなチームと対戦する場合でも、相手のストロングポイントには常に着目しなければならない。マンチェスター・シティーもレアル・マドリーと同様、右サイドからの攻撃が危険だということは分かっていたよ。相手に付け入る隙を与えることはあるが、自分たちも相手の隙に付け入ることができるものだ。

先週末の結果
3月29日:RCDエスパニョール 0-1 バルセロナ(メッシ 77分PK)
ピント;アウベス、ピケ、マスチェラーノ、アルバ;ブスケツ、シャビ;ペドロ(イニエスタ 78分)、ファブレガス(ロベルト 90分)、ネイマール( 78分);メッシ

メッシがリーガの最近4試合で8点目(エスパニョールの本拠地エスタディ・コルネジャ=エル・プラトでは初得点)を挙げ、バルセロナが首位アトレティコに勝ち点1差の2位を堅持した。

チーム情報
ひざに重傷を負ったGKビクトル・バルデスが今季絶望となったため、腰痛の癒えたホセ・マヌエル・ピントが先発に名を連ねた。アレックス・ソングは左ふくらはぎの負傷により、先週末の試合を欠場。ジョナタン・ドス・サントスと同じくひざの故障で戦列を離れているカルレス・プジョールは、プレー可能とは言えない状態ながらも22人のメンバーに入った。ペドロ・ロドリゲスは胃腸炎から回復し、通常のトレーニングを行っている。

アトレティコ
ディエゴ・シメオネ監督

明日の試合は、我々とバルセロナの対戦のなかで、最もタフなものになると思っている。我々が明日戦う相手は、ベストの状態に戻ったバルサだ。彼らは第2戦ではなく、明日の試合で勝負を決めたいと思っているに違いない。我々としては、つくったチャンスを最大限に生かす必要があるだろう。自分たちの方が有利だ、などと言うことは自惚れに過ぎない。私はただ、戦うためにここへ来たと言っておくよ。素晴らしい勝負に期待しているし、明日の試合は非常に重要だ。

我々には自分たちのアイデンティティーがある。私はこのチームの方針を貫き、クラブの歴史に恥じぬよう戦うつもりだ。バルセロナとヘラルド・マルティーノ監督を過小評価し、バルセロナはタイトルを獲得できないなどと軽率に言うべきではない。彼らは3つのタイトルすべてを勝ち取る力があるチームだ。バルセロナは非常にいいプレーをしている。マドリードでもいいサッカーを披露していたし、こうした試合を戦ってきた経験が非常に豊富だ。

先にも述べているように、今季の準々決勝には2人のアルゼンチン人監督が残った。マルティーノ監督が率いているのは、素晴らしい成功を収めてきたビッグクラブだ。対する我々アトレティコも、このクラブのスタイルを忠実に守っていく。私がアルゼンチンのテイストを加えられるとは思っていないよ。バルセロナのスタイルは我々と異なり、ボールを支配する戦い方だが、我々にも自分たちの武器がある。強いチームはどちらなのか、それがはっきりするだろう。

先週末の結果
3月29日:アスレティック・クラブ 1-2 アトレティコ(ムニアイン 6分;ジエゴ・コスタ 22分、コケ 55分)
クルトワ;、ゴディン、、マリオ・スアレス、(ロドリゲス 82分)、ソサ(アルダ・トゥラン 57分)、コケ;ジエゴ・コスタ(ビジャ 90+1分)

首位のアトレティコはリーグ戦で5連勝中。勝ち点数は76に達し、早くも昨季の成績に並んでいる。これは計87ポイントで優勝した1995-96シーズン以来の好成績だ。

チーム情報
第1戦では出場停止処分のラウール・ガルシア、首を痛めたハビ・マンキージョが欠場する。しかし最大の懸念は、ひざの違和感で前日練習を途中で切り上げたジエゴ・コスタの状態だ。シメオネ監督はスペインのテレビに対し、「メディカルスタッフが診察する予定だが、明日は出場できないものと考えている」と語った。

試合情報
今年1月11日に行われたリーガでの対戦は、両者譲らず0-0の引き分けで終了。両チームは昨年8月にもスペイン・スーパーカップで2試合制の勝負を行い、ブラウグラナ(バルセロナの愛称)がアウェーゴール差で勝利を収めた。バルセロナはマドリードで行われた第1戦を1-1で引き分けた(ネイマールのバルサ移籍後初得点がダビド・ビジャの先制点を帳消しにした)あと、カンプ・ノウでの第2戦を0-0で終えている。

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